暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
雨夜-レイニーナイト-part6/雨中の決戦
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めにその場を離れた。
「…ミシェルさん」
アニエスを見送り、もう目覚めることのないミシェルを見ながら、サイトは折りたたまれたウルトラゼロアイを開いた。
『サイト…』
『…大丈夫だよ、ゼロ。今までのことを、この人が死んだからって無視する気はない』
これまでも、サイトは幾度も困難に見舞われた。でもその度に乗り切ることができた。ルイズたち仲間たち、自分の思い…それらと向き合って、彼らのために何ができるかを考えてきたから、ここで折れることはなかった。
それでも…
『…泣いてるじゃねぇか』
ゼロが指摘を入れると、サイトは自分の目尻を指先で拭った。塩でも混じらせたようなしょっぱさが指先の水滴に含まれている。
「こいつは…ただの汗だっての」
『…そうか』
それ以上ゼロは何も言わなかった。言わずともわかっているのだ。サイトが強がって嘘をついているのが。
戦う意志がたとえ本物でも…サイトがミシェルの死を悲しんでいるのが。一体化しているから手に取るようにサイトの心を感じ取れるが、たとえそうでなかったとしても、ゼロは同じことが起きていたら、きっとサイトは悲しみで心を一杯にしていると、確信を持っていた。
(相棒…)
デルフも何か言おうとしたが、ゼロと同様何も言わずにいることにした。
開いたウルトラゼロアイは、ミシェルの血が付着し固まっていた。それをふき取ることなく、サイトはウルトラゼロアイを装着した。


ゾアムルチが、いい加減負けが確定していると思っているグレンが未だに邪魔をしてきていることに不快感を覚えたのか、止めの光線を食らわせようと口にエネルギーを充填し始めていた。
「エクスプロ―ジョン!」
だが、その時一発の爆発が巻き起こる。それに続いて、風の刃など魔法による攻撃がゾアムルチに炸裂する。ルイズたちの魔法だ。
「怪獣!何度もこの町を荒らしてくれて…許さないわよ!
ほら、グレン!あんたも立ちなさいよ!」
空からルイズの声が轟く。
(今のは…嬢ちゃん…か?)
グレンが顔を上げると、雨に打たれながらも魔法で援護してくれたルイズとタバサ、そしてキュルケが魔法で援護することで、グレンの窮地を最悪の事態から救い出した。
以前、彼には借りを作ったまま別れていた。ラグドリアン湖のことでもアンリエッタの救出にも一枚買ってくれたこともある。少しでも借りを返すためにもルイズは、新たに詠唱を開始する。
現在の彼女たちはリッシュモンとミシェル、そして彼らを追ったサイトの行方を追っていたのだが、そのさなかにヤナカーギー、そしてゾアムルチが現れたために捜索を一時中断せざるを得なかった。
「た、助けてくれえ!」
ヤナカーギーはジュリオのゴモラによって倒されたものの、リッシュモンがチャリジャから購入したゾアムルチがまだ残っている。ゴモラに変わり、グレ
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