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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
雨夜-レイニーナイト-part6/雨中の決戦
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続けた。
自分の体から熱が消えていくのを感じているせいか、雨の中で体が冷えているはずのサイトの手が温かく感じる。
羨ましいものだ…とミシェルはサイトに対して改めて思った。まっすぐな心を持ち、誰かのために戦う、光に満ちた情念。リッシュモンの企みで闇に落ち、暗き情念でトリステインへの復讐と改革へ突き進もうとしていた自分が掴みたくても掴めなかった光がそこにある気がした。
サイトは彼女の顔を見る。今にでも消え入りそうな…儚い笑みだった。それが、よりサイトの心に悲しみを催した。
「そんな顔を…するな……私のような…薄汚れた…女…の…ために……
以前…星人共の屋敷…で…私に言ったことを…思い…出せ…」
悲しみの表情を浮かべるサイトに、ミシェルは首を横に振りながら言った。
星人の屋敷…ケムール人が発端となって発覚した魔法学院生徒の誘拐事件で再度訪れたモット伯爵の屋敷での戦いで、サイトは言った。
『恩人たちの恥じない人間でありたいから』『守りたい人たちがいるから』。
そんな、どこまでもまっすぐな理由で進もうとするサイトは、
間違いではないか?とどこかで疑問に思うことがあってもそこから抜け出せない自分と違い、正しい白の中にいるサイトは、
裏社会の人間となったミシェルにはまぶしくて…そして羨ましいものだった。
「サイト……私と違って……お前は……自分に…正直で、まっすぐな…男だ………だから、一時の曇った感情で……自分の…誓ったことを…曲げるな…お前まで…私と…同じ、道を…たどるな…」
さっきよりも息が弱弱しくなりつつある。もう命の灯が消え入ろうとしている。
「ミシェルさん…俺…」
買いかぶらないでほしい。そう言いたかった。
俺は使い魔としての力をルイズからもらったただの高校生で、ゼロはまだ未熟さの残る新米のウルトラ戦士だ。ミシェルが言うような大層な男などではない。自分の黒歴史といえるヘマをしたことだってある。
それに…今の自分は、悲しみの影にリッシュモンのような貴族に対するどす黒い…
メビウスが地球で戦っていたあの頃、自分の過去をハイエナのように掘り探ろうしたのはまだよかったが、ウルトラマンへの恩を仇で返し生き延びようとしたあの悪徳ジャーナリストに対する者と同じ、『憎しみ』が湧き上がっていた。
「こんなこ…とを…言う…資格はない…のはわかっ…ている…
…だが、お前は……今の…お前の…ままでいろ……
どこまでも、まっすぐで…青臭い…でも、その分だ…け…誰か…の…ため…に戦う…ことの…できる…優しさを持った…お前のままで……さもなければ…私のように、なる…ぞ…」
彼女は空を見上げた。まだ雨が降り続いている。でも、たとえ雨がなくてもミシェルは自分の体がだんだんと氷のように冷たくなっていくのを感じた。…いや、感覚すら抜け出始めていたからそれが
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