雨夜-レイニーナイト-part5/裏切りの代償
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チャリジャは、とにかくむしゃくしゃしていた。
以前は、とある世界でとある戦士たちに一度はヤナカーギーを倒されてしまった。貴重な能力を持っていてもったいなかったので、金を浪費してでも復活させたときはどれほどの持ち合わせを浪費したことか。
長い間、宇宙を旅してまわりながら、怪獣を売ることで知名度と富を得てきた。これからも怪獣を時に拾ったり買い取ることで手に入れ、そして高く売りさばいてがっぽり稼いでいくつもりだった。
そして彼は、『惑星エスメラルダ』と名付けられたこの星のハルケギニア大陸という場所に目を付けた。ここではある組織が怪獣を手に入れ、戦争に用いているという。なら自分もその片棒を担いでがっぽり稼いでやろうと企み、レコンキスタに取り入った。
これにより、レコンキスタは怪獣バイヤーである彼の協力を得て、さらなる怪獣を生物兵器として手に入れ、ウェールズたち王党派を圧倒的に上回ることに成功した。
だが、この世界でもまた邪魔が入ってしまった。噂では、一度ヤナカーギーを倒した『光の戦士』の同胞たちがこの世界にもいるという。邪魔をされてはかなわないと見たチャリジャは、レコンキスタ所属の商人として、怪獣を本来の価格よりも安く売る代わりにある条件を、レコンキスタに内通していたトリステイン貴族であるリッシュモンに持ちかけたのだ。
『ウルトラマンが変身に使う道具』を、割引券代わりに持ってきてほしい…と。
しかし、今度こそ邪魔が入らずに商談が成立するところで、今度は現地の女王一派の邪魔が入ってしまった。
一度ならずに度までも、邪魔をされた腹いせをぶちまかなければ気が済まない。
「宇宙一の暴れん坊ヤナカーギー!私の商談を台無しにした報いを与えてやれ!」
チャリジャが地上から、ゴモラと戦うヤナカーギーに向けて命令する。
「キシャアアアアアア!!」
「ニャアアアア!!」
雨の中、自身の体に触れる雨水を弾き飛ばすほどのゴモラの咆哮が轟く。それに対し、ヤナカーギーもゴモラを敵と認識、襲いかかった。
二体もの怪獣が互いに争うというケースは、少なくともこの町では初めてのことだった。恐ろしい巨大な怪物が暴れまわるという光景は、街の人たちからすれば恐ろしいこと以外になんと表現すべきかもわからない。
ゴモラはヤナカーギーに掴み掛ると、その顔に向けて拳を一発叩き込み、そこから同じように連撃を叩き込む。3発ほど叩き込むと、今度はヤナカーギーがゴモラの角を両手でつかみ、ゴモラを投げ倒した。倒れこんだところで、ヤナカーギーはゴモラの背中にのしかかり、角をつかんでゴモラの顔を地面に数度叩きつけた。
「ギシャアアアア!!」
ゴモラはヤナカーギーを振りほどこうと奇声を上げながら、顔を中心に体を大きく揺すった。かなり乱暴に動かされたことでヤナカーギーの拘束を解いて立ち上がり、頭突き
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