第12話 センターと絵里
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絢瀬会長は最近笑ったことありますか?」
「え?なによいきなり。そうね.....笑ってないかも」
「そう....ですか」
俺がこっちに来てから何度か絢瀬会長を見かけたことがある。講堂のステージや生徒会室だけでなく廊下や食堂でも。
でも俺の記憶に間違いなければ1度たりとも彼女の笑っている顔を見たことがない。
『ねぇみんな...そんな勉強ばかりしないで少しは楽しもうよ...。ほら、新しくゲーセン出来ただろ?あそこに------』
『うるせぇな。そんなことやってる暇あったら参考書開いて勉強してろよ。遊びに時間費やしたくねぇんだよ』
『お前はいいよなー勉強できてさ。この前の定期考査学年トップなんだろ?』
『いや...そんなことは...俺だってちゃんと勉強して----』
『うっせんだよ!こっちは必死に上の大学目指して勉強してんだ!お前みたいに学年トップクラスで俺は満足してねぇんだよ』
前の学校の出来事がふと思い出してしまい、頭を横に振る。
「絢瀬会長!」
「な、なによ」
いきなり大きな声で呼ばれて彼女はビクッとしてこっちを再度見る。
「今度俺と遊びに行きませんか?」
「え?あなた何を言ってるの?」
「だって最近笑えてないんですよね。だったらダメですよ、俺面白い店とか飯の上手い店知ってますからいきましょうよ」
俺の急な提案に絢瀬会長は...
「ぷっ.....あは....あははは」
少し笑ってくれた
「あ、やっと笑ってくれましたね。」
「だってあなた.....いきなりそんなこと言うから....」
「こうでもしないと絢瀬会長笑ってくれそうもなかったでしょうし」
「ふふっ....そうね。」
絢瀬会長の笑っている顔をすごく可愛かった。
いつもはキリッとしていて大人の女性って印象あるけど。笑うと少女のようなあどけなさが残る。
「で、どうですか?」
「ん〜そうねぇ。まぁオープンキャンパス終わってからならいいわよ」
「よっしゃっ!絢瀬会長のお誘い大成功だ!!」
俺は大袈裟にガッツポーズをしてみせる。
「なによそれ。でもあなたはいいの?」
「なにがですか?」
すぐに絢瀬会長はいつもの真剣な表情に戻る。あぁ...もったいない。
絢瀬会長の笑顔をもう少し満喫したかった
「私はあの子達を認めてないのよ?そこにはあなただって含まれている」
あの子達....μ‘sのみんなを指しているのだろう
「どんなに想いがあったって、どんなにやる気があったって、結果が伴わなければ意味が無いわ。前にも言ったけど思いつきで行動して欲しくないの。」
何度も聞かされた絢瀬会長の
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