第12話 センターと絵里
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は変わらず淡々と話す。だけどそこには温もり、絢瀬会長への優しさが込められていた。
きっと...長い間生徒会長のことを見守ってきたんだ。だからこそ、そんなことを思って感じて言葉にするんだ。
「俺は絢瀬会長に...何ができますか?」
俺は東條副会長のお願いを受け入れたいと思った。確かに俺は絢瀬会長を敵視していた。自分の感情でそして生徒会長としての権限で俺達に圧力をかけてくる生徒会長を....
でも俺は今の話を聞いても尚、絢瀬会長を敵視することができるような悪人になった覚えはない。
「そうやね〜ほな、大地くんには-----」
〜☆〜
「確かに希から補助員として生徒会の仕事を手伝ってもらうと聞いていましが....それがあなた?」
「はい、よろしくお願いします」
俺は不機嫌そうな絢瀬会長に深々とお辞儀をする。一応礼儀だしな。
『ウチは部活紹介のためのビデオ撮影で忙しいから生徒会の手伝いをしてくれへん?』
と、いうことで現在は絢瀬会長と俺の2人きりの作業をすることになった。予想通りというか...予想以上に気まずい雰囲気はあるが
「まぁ、いいわ。人手が足りなくて困っていたのも事実だし」
「俺はまず何からしたらいいっすか?」
絢瀬会長に席に座りなさいと指示され、絢瀬会長の隣に座る。
「じゃあまず、来月行われるオープンキャンパスに向けての資料作成やってもらおうかしら」
「了解っす」
渡されたのは山積みされた資料。え?これ1人でやるつもりだったの?
「この案と照らし合わせて、間違いがないかどうか確認していって。それが終わったらそれぞれの部活紹介の内容確認とそれから---」
正直早く終わるもんだと思っていたけど、これは想像以上に時間かかりそうだ。
黙々と作業を続けて1時間。少し集中力の切れかかってきた俺に対し、絢瀬会長は余裕の態度で作業を続けている。これが生徒会というものなのだろうか。もし俺が生徒会入ってたら1日ですぐ辞めてたよ。
俺が驚いて絢瀬会長を見ていたためか、視線に気づいた彼女は俺の方を見る。
「なに?間違えた?」
「え?いえそうではなく、なんか絢瀬会長すげぇな〜と思いまして」
ここはボケる必要はないので素直に感想を述べることにした。もし海未や矢澤先輩が相手だったらボケていじりまくるけど。
「すごい?そんなことないわよ....当たり前のことをやっているだけ」
「そう...ですか」
すぐに視線を紙に戻し、作業を始める。東條副会長の言った通りかなり真面目な方のようだ
その表情は真剣さの他にも苛立ちといった感情も見受けられる。
ふと、思った
「
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