雷撃襲来
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、ハデスもどきはなす統べなく飲み込まれる。
「「わああああああ!!」」
ついでに味方であるハッピーとルーシィも吹っ飛んでいたが。
「いい魂ですな」
「あぁ?」
炎と雷の合わせ技。荒々しいその魔法の一撃をまともに受けているはずの敵は、なぜか笑みを浮かべていた。
「吸収!!」
炎と雷に飲み込まれているフランマルスは腕を広げると、なんとナツの放った魔法を体内へと取り込み始めたのであった。
「えぇ!?」
「ウソ!?」
彼のその行動には打ち込んだ本人も、吹き飛び地面に叩き付けられていた少女も動揺を隠せないでいる。
「魔法の魂を吸収した?てか魔法の魂って何!?」
適格な突っ込みを入れるハッピー。フランマルスはナツの魔力を吸収し終えると、全身を炎で覆わせて笑い声を発している。
「そんなのアリかよ・・・」
「あなたですよね?ジャッカルさんを倒したのは。でもね、ウチらをあまり甘く見ないで頂きたいですな。
私たちはゼレフ書の悪魔!!その昔、ゼレフが書き上げた悪魔の書から生まれた生物兵器。我々は一人で一国の軍隊に匹敵するということをお忘れになるな!!」
「っ・・・」
相手の計り知れない強さに奥歯を噛み締める三人。魂を吸い込む彼の呪法を前に、三人は苦戦を強いられることとなった。
シリルside
カッカッカッカッカッ
通路に響き渡る足音。それは次第にこちらに近づいてきているのがはっきりと聞いて取れる。
「ったく、どこいったんだ?あいつら」
足を止めて周囲を見回す緑の髪をした青年。俺たちは彼の足元にある空となった酒樽の中で、ひっそりと息を潜めていた。
「シリル・・・大丈夫〜?」
小さな樽の中で抱え込んでいる茶色の猫が心配そうに顔を覗き込みながらそう言う。
「わかんない・・・けど、たぶん大丈夫・・・」
胸を押さえながら彼女の言葉に呟くように答える。ノーランの攻撃を至近距離で受けた俺。動くことすらままならない状態にあった俺を助けてくれたのは、実はセシリーだったのだ。
セシリーはどこからか酒樽を持ってきてノーランに被せると、俺を連れてその場から離れた。そして、偶然見つけた酒樽に小さくなって入り込み、体力の回復と痛みが引くのを待っているのである。
「外の様子は?」
「まだあいついるよ〜」
酒樽に小さく開けられた穴から外の様子をセシリーに見てもらっている。後にわかったことだけど、今俺たちが入っているこの樽、ハッピーがナツさんが捕まった時に外へと逃げ出すまでのチャンスを伺う時に入っていた酒樽だったらしい。彼がこの周辺で脱ぎ捨ててくれたおかげで、今なんとか休むことができている
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