第16話
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グレイスの答えを聞いたエリィは驚き、ロイドは納得した様子で頷いた後、表情を厳しくした。
「アーネストって言ったっけ。彼、相当ヤバイわよ。市長に内緒で事務所の資金を勝手に流用してるらしいし……最近じゃ、帝国派議員と密談して何か企んでるみたいなのよねぇ。まさか市長を亡き者にって………あはは、流石にそこまではしないか。」
「「…………………」」
グレイスが自身の仮説をすぐに笑い飛ばしている中ロイドとエリィは黙って考え込んだ後それぞれの顔を見つめて口を開いた。
「ね、ねえ、ロイド。もしこの状況で、おじいさまが何者かに亡き者にされたら………」
「ああ。目撃者さえ作らなければ犯人は別のヤツに偽装できる………それが狙いだ!」
全ての真相に辿り着いた二人はマクダエル市長がいる貴賓席に急行する為にS席の部屋に入って走り出し
「ちょ、ちょっと……!?」
2人の行動を見たグレイスは戸惑った。そして2人はS席の部屋を走りながら通り抜け
「な………!?」
自分の背後を通り抜けたロイド達に気付いたダドリーは驚いて振り向いた後、ロイド達を追って行った。一方ロイド達が脅迫状の真の狙いに気付く少し前、アーネストはマクダエル市長の警備をしている警官を貴賓席の入口付近に呼び出した。
「それでアーネストさん、何の御用でしょうか?」
呼び出された警官が貴賓席の部屋を気にしながらアーネストに尋ねたその時、アーネストは警官の腹を思い切り殴った!
「うっ……………」
殴られた警官は呻いた後、地面に倒れて気絶した!
「クク………さて。後はあの小娘か………エリィめ、余計な事を………!」
地面に倒れた警官を凶悪な笑みを浮かべながら見つめたアーネストは表情を歪めた後、気配を殺して貴賓席の部屋に入り、マクダエル市長の背後に控えているレン目掛けて短剣を振り下ろした!
「ヤアッ!!」
しかしレンは振り向くと同時に警護中いつでも抜けるように常に手を置いていた鞘から二振りの小太刀を抜いてアーネストに反撃し
「チィッ!!」
レンの反撃にアーネストは舌打ちをして、一端後ろに跳躍して回避した後、懐から銃を取り出して、数発の銃弾をレンに放った!
「うふふ、無駄よ♪」
しかしレンはまるで銃弾が見えているかのように二振りの小太刀を振るって襲い掛かる銃弾を次々と斬り落とした。
「なっ………ア、アーネスト君!?一体何を……!」
2人の攻防に気付いたヘンリーは驚いて立ち上がり、二人に近づこうとした。
「来ないで!秘書さんの狙いは市長さんの命よ!」
「その通り!」
レンがマクダエル市長に警告したその時アーネストはマクダエル市長に銃撃しようとしたが
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