―エリートからの挑戦状―
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司るスピリットの妖怪。
豊富な特殊召喚がメインのアンデット族において、特殊召喚が出来ないスピリットはイマイチアンチシナジーだが、東洋の神話つながりなのだろうか、三沢は数枚入れていた。
だが、アドバンス召喚の素材は素早く特殊召喚出来る妖怪たちがいて、いざ現れたスピリットの効果はどれも強大。
……かくいう俺も、何度となくスピリットに煮え湯を飲まされている。
……ああそれと。
さっき、俺は五階堂を『手札に切り札もあるし、まだまだやれる』と言ったが、訂正させてもらう。
……相手が悪い。
「砂塵の悪霊が召喚に成功した時、このカード以外のフィールドの表側表示のモンスターを、全て破壊する!」
「インチキ効果も……」
五階堂は何か言いたそうだったが、砂塵の悪霊が大量に砂嵐を起こしているため、何を言っているのかがさっぱり分からない。
そして、フィールドを包み込んでいた砂塵が止むと、五階堂の戦士たちは干からびて無残な姿を晒していた。
「……そ、そんな……馬鹿な……!」
「悪いが、結果は覆らない。砂塵の悪霊で、相手プレイヤーにダイレクトアタック!」
砂塵の悪霊がまたも砂を操り、五階堂の周りを砂塵が包み込んだ。
「――――――!」
……悪い。
せっかくの最後のセリフなのに、何言ってんだかまるで聞こえない。
五階堂LP1200→0
五階堂のライフが0になると同時にソリッドビジョンが消えるために、同様に砂塵も消える。
中心部からは、咳き込んでいる五階堂が無様……いや、無事な姿で発見された。
「相手が【装備ビート】ならば、遊矢以下の相手には負ける気がしないからな。……悪いが、勝たせてもらった」
デュエル場にいた観客の拍手を背に、三沢はデュエル場から降りた。
そこで観客席にいた俺と目が合い、こちらに向かってくる。
そこで、ふと。
「……なあ、明日香。これで三沢がタレントってことになるのか?」
「……そうじゃない?」
二人とも同時に、あまり似合っていないタレントの三沢を想像し、笑いあった。
何なのか分からず、合流した三沢は首を傾げるのだった。
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