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雨宿りと林檎雨。
雨宿りと林檎雨
雨宿りと林檎雨

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ぱしゃっぱしゃっ。

最悪だ。
どしゃ降りの中、鞄を頭にのせ、
どこか雨宿りができる場所を探していた。

シャツも雨の日の匂いになり、
更に憂鬱が増す。


そんな気持ちになる一方で、
雨宿り場所は見つからない。


雨って、こんなに気持ちの悪いものだっけ。
子供のときは、雨降ると親の言葉も聞かないで
外に飛び出してたっけ。

俺も変わったな。 

あぁ、傘もってくればよかった。

あ。


見つけた。見つけた見つけた。

無我夢中で走ったら、
見かけたことのない古びた駄菓子屋が目の前に飛び込んだ。

よし、ここで雨宿りしよっか。



おっと。
先に先客がいたようだ。

俺と同じ制服で、
学年も同じっぽい。

でも、見たことはないな……。

「どうも……。」
今時では珍しい、三つ編みの女子。
声が綺麗できき惚れそうだ。

「あっ、うん」

普段女子とは話さないから、
こんな変な返ししかできなかった。

あぁ。俺ってやつは。

相手の女子も、気まずそうな反応だ。

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