暁 〜小説投稿サイト〜
本気で挑むダンジョン攻略記
Chapter U:Xenogenesis
第06話:Unlucky Encounter
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追いかけてくるミノタウロスの姿が。

「うわあああああああぁぁ―――――!!!!!!」

 なけなしのスタミナを振り絞り、加速、加速、加速――。
 そして後ろから追いかけてきていたミノタウロスを漸く振りきったと思った矢先に――。

「二体目ェ――!!!?」

 目の前のT字の前方から二体目のミノタウロスが出現。前と後ろを塞がれた。更に叫んでしまった事で前方のミノタウロスに気づかれてしまう。慌てて減速し、即左側へと進路変更。
 だが、後ろから追ってきていた最初のミノタウロスも追いつき背後には二体のミノタウロス。
 自分の浅はかさを悔いている場合じゃない。逃げ切ら無ければ。

「(過去を振りきり)ダッシュ!!」

 ペースを落とすな。追いつかれたらエレオノーレ(師匠)の叱咤どころの話では無い。
 逃げろ、逃げろ、逃げろ――!

 だが、ベルは知ら無い。極東にこんな諺があるのだ。
 曰く、『二度あることは三度ある』と。


「三体目ェ―――!!!!???」


 再び前方から現れるミノタウロス。
 依然として背後からは二体のミノタウロス。
 慌てて再減速し、左へ曲がって再加速。
 後ろから来るミノタウロスが三体になった。


 ベルは思った。


 ―― 本当、何でこうなった?




 〜〜〜 おまけ 〜〜〜

「今後団員全員は名前呼びとし、『魔名』呼びは禁止とする」
「「「「「…は?」」」」」

 オラリオに来てはや8ヶ月。本拠地(ホーム)の建築も終わり、今後の方針の打ち合わせを行っている最中に突然発せられたラインハルトの発言にリザやルサルカはおろか、冷静沈着に定評があるエレオノーレすらポカンとしていた。
 そんな周りのリアクションなど気にもとめず、ラインハルトは続ける。

「そもそもこの世界における我々の目的は既視感(ゲットー)の破壊ではなくダンジョン制覇。カールもおらん。いつまでも魔名(その名)で呼び合う意味もあるまい」
「えっと...つまり?」
「我々は円卓。上も下も無い。団員は皆平等である。良いな?」

 心なしか輝いて見えるラインハルトに戸惑う団員たちは一斉に集まり、小声で話し合う。

『おい、どうしたってんだありゃあ。』
『何か悪いものでも食べたのかしら。』
オラリオ(こっち)来てから思ったけど、ハイドリヒ卿丸く成った?』
『それは僕も思った。この前なんかお菓子くれたし。』
『話を逸らすなシュライバー。とりあえず、どうする?』
『どうするって...団長命令よ?従うしかないでしょう?』

 エレオノーレの問に答えるリザ。ベイにルサルカ、シュライバーもうんうんと頷く。

『いや、しかし...』
『…あ、もしかして..
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