暁 〜小説投稿サイト〜
本気で挑むダンジョン攻略記
Chapter U:Xenogenesis
第06話:Unlucky Encounter
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ノーレさんはベル君を何階層まで行かせるおつもりでしょうか?」
「現状では3が精々といったところだろうな。」
「ならば私から言う事は特にありません。3階層までならば座学の授業でベル君に教えてますから。」
「基本的に私か私の仲間がベルに最低でも一人はつく予定だが、此方にも予定があってね。ベルがソロで潜る事もあるかもしれん。君にはその際のベルの監督役になってくれると助かる。」
「監督役、ですか?」
「ああ。勇気と蛮勇を間違えていそうならば説教をくれてやってくれ。」

 エレオノーレが提案したのは、ベルがソロの時は面倒を見て欲しいというもの。
 ギルド職員が特定の冒険者、ファミリアを贔屓するのは御法度だが、エレオノーレの指針がエイナと似通っていた事とベルを特に気にかけている事もあり、エイナは快く了承する事にした。

「分かりました。私で良ければ精一杯務めさせていただきます。ベル君もよろしくね。」
「はい、よろしくお願いします。」
「それと、ギルドで扱っているダンジョンについての本――モンスターの図鑑やダンジョンのマップなどは購入可能かね?」
「ギルドで取り扱っている本は持ちだし禁止なので販売は出来ませんが、バベルの中に本を扱っている商会が入っていた筈です。そこでなら購入可能かと。」
「そうか。情報提供感謝する。それでは、頼んだぞ。エイナ・チュール」
「はい。此方こそよろしくお願いします。エレオノーレさん」

 一通りの相談が終わり、応接室を出た三人。
 そしてエイナはベルにそっと話しかけた。

「ベル君。私安心したよ」
「え?何がですか?」
「ベル君のお師匠さん、エレオノーレさんがとてもしっかりした人だったからね。冒険者になって無茶する人って多いから...」
「大丈夫ですよ、エイナさん。エレオノーレさんから散々叩き込まれてますから」
「うんうん。それじゃあ明日から頑張ってね。」
「はい。」

 …二人は知ら無かったのだ。
 ラインハルトの指示でベルは殆どソロで活動させることが決まっており、尚且つ少しどころではない無茶をさせるつもりであった事を。
 この時2人はまだ、知ら無かったのだ。


 ???


「せあっ!」

 翌日。エレオノーレと二人でダンジョンへと潜っていたベルは、2階層でコボルト3体を同時に相手していた。
 武器はナイフ。防具はベルの敏捷よりのステイタスを活かす為にライトアーマーだ。
 昨日武器を買いそろえた際に、ナイフ以外にも刀や剣、ボーガンといった一通りの武器は揃えたので、武器を変更しながら戦っていた。

「(遅い...動きが見える!)」

 そして、日頃からエレオノーレとの訓練に明け暮れていたベルにとってコボルトの動きは緩慢そのもの。ナイフという軽い武器を持って
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