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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第528話】(18禁)
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鈴音が苦しんでるのがわからねぇのかよ!? そんなにも鈍感なのかよ、一夏ァッ!!」
覆い被さる一夏を無理矢理離し、壁へと叩きつける様に背負い投げをした。
尚もベッドで頭を抱え、苦しむ鈴音――痛みに耐えきれないのか、鈴音はその瞳から止めどなく涙が溢れていた。
壁へと叩きつけられた一夏の瞳があらぬ方向へと向く。
――そして、白目が漆黒に覆われ、黒目だった部分が不気味に金色へと変わり、様子が様変わりした。
「命令遂行。 最大レベルで障害排除を開始」
無機質な一夏の声――だが明らかに一夏ではない何か。
――刹那、一気に間合いを詰めた一夏の掌打による一撃が腹部にめり込む。
「ぐぅっ……!? ……チィッ……」
一撃を受ける俺は直ぐ様反撃を開始した、異形の瞳を持つ一夏の顔面を力一杯殴る。
衝撃に膝を折る一夏の顔面に更に膝蹴りを叩き込むと仰け反り、倒れた。
更に追い討ちを掛けようと踵落としを胸部に落とすのだが、その一撃を両手で受け止め、俺の足を払われる。
崩す体勢を利用して全体重を乗せた肘鉄が一夏の腹部にめり込むと、苦しそうに咳き込む。
素早く立ち上がる俺、口許を拭う一夏の偽者。
そして、瞼を閉じて呼吸を整えた偽者は拳を構えた。
「ひ、ヒル、ト、助けて……!」
「……大丈夫だ。 俺に任せろ鈴音。 ……守るなんて俺が言うのは烏滸がましいが、守るから……!」
一夏の構えが以前見せた篠ノ之流古武術・裏奥義『零拍子』だと見抜き、俺は構えずに相手の動きだけを注視した。
一旦訪れた静寂――緊張が張り詰め、それが最高潮に達した瞬間、動いたのは偽者だった。
間合い一気に零距離まで詰めた偽者の一夏――胸ぐらを掴んだ一瞬、ヒルトは身体を低く沈め、僅かな体重移動と筋肉の瞬発力を利用した打撃技――。
一瞬の事だった、鈴音が気付いた時には壁に叩き付けられいた。
「寸勁……」
あまりの速さに、ヒルトの一連の動作が全く見えなかった鈴音――中国拳法の技である寸勁だというのは、自分の中に半分流れている中国の血が無意識の内に鈴音の記憶から引き出されていて、無意識に呟く。
そして、その威力の凄まじさを物語る様に、壁にはひび割れと凹みが出来ていて、くの時に倒れ込んだ偽者の一夏はその身体が粒子片となってパアッと花開かせ、散っていった。
二人の戦いの凄まじさを物語る様に、鈴音の部屋はぐちゃぐちゃになっていてまるで嵐が過ぎ去ったかのように荒れていた。
「鈴音、大丈夫か?」
「……ヒルト」
半分脱がされたストライプ柄の下着、ブラは完全に外され、そのまま胸の上に乗っていただけだった
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