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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第528話】(18禁)
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 俺の視界を包む目映い光が収束する。

 気付くと俺は街の一角にある空き地に立っていた。

 雨が降っていたのか、辺り一面濡れていて、水溜まりが其処らに出来ていた。

 ……何となくこの街に見覚えがある気がする。

 通りを出て夕日に照らされたアスファルト、雨に濡れ、舗装された遊歩道を歩いていくと――。


「そういやこの辺り……夏休みの終わりに鈴音に案内された場所だ」


 独り言を呟く俺――それと同時にここに鈴音が居ると直感、そして不意に頭に響く声――。

 ――いち、かぁ……。

 甘ったるい声で一夏を名を呼ぶ鈴音の声が聞こえてきた。


「……一夏が居るのか? ……いや、まだあいつは倉持技研に居るはず。 そもそもこの電脳世界に来てるなら簪から連絡があったはずだ」


 嫌な予感がする――いや、嫌な予感しかしないといった方が確実だった。

 舗装された遊歩道を蹴り、全力で駆ける――擦れ違う人もいなければ、行き交う車も無く、生活感の無い虚空の街――。

 徐々に鮮明に記憶が甦り、鈴音に案内された鈴音の前に暮らしていた家にたどり着いた。

 中華料理屋『鈴音(リンイン)』、店の名前の由来は勿論鈴音の名前だ。

 俺が案内された時には既に別の料理屋になっていて、僅かに見せた鈴音の寂しそうな表情を覚えている。

 暖簾の出ていない店の入り口から入る俺、だが初めて入る家への不法侵入に僅かながら罪悪感が芽生えるも、ここは電脳世界だと自分で言い聞かせて店から母屋へと通じるドアを開けた。

 一階をくまなく探すも、特に誰もいない――二階――そうだ、鈴音は二階に自室があるって言ってた。

 心の中で舌打ちをし、階段を一段飛ばしで掛け上がる――そして、ドアに掛けられた『鈴音の部屋』という掛札が見え、一刻の猶予もないと思った俺はその鈴音のドアを強引に蹴破る。

 吹き飛ぶドアは、壁に叩き付けられて真っ二つに割れた、勢いそのまま部屋へと侵入する俺が目撃したのは鈴音の下着に手を掛けながら此方に振り向く学ラン姿の一夏と、驚き、俺を見ているほとんど脱がされ掛けている鈴音の姿だった。


「……何やってんだよ、一夏……!!」


 今にも行為を行おうとしていた一夏の姿を見た俺は、拳を強く握った。


「え、え、ヒル、ト……?」


 何度も瞬きを繰り返す鈴音。


『ワールド・パージ、異常発生。 イレギュラーの存在を確認、最大レベルでの排除開始』


 そんな機械音声に近い言葉が鈴音の部屋一帯に聞こえたその時、急に頭を抑えだし、ベッドの上で暴れ始めた。


「きゃあああああっ!?」


 暴れてもなお覆い被さる一夏。


「チィッ! お前、離れろよ!!
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