第二幕その五
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「これからね」
「そうね、貴方の背中に乗れば」
「すぐにだよ」
それこそというのです。
「行くことが出来るから」
「あっという間にね」
「もう今すぐにだよ」
「あの人の宮殿まで行けるわね」
「それでどうかな」
「わかったわ」
オズマはにこりと笑って馬に答えました。
「それじゃあね」
「うん、僕の背中に乗って」
オズマだけでなくジュリアにも言いました。
「そしてすぐに行こう」
「では今から」
「行って来るわ」
オズマとジュリアはドロシー達に挨拶をしました。
「そしてリンキティンク王の宮殿で」
「カルロス達と会って来るわ」
「ええ、わかったわ」
ドロシーがにこりと笑って二人に応えました。
「じゃあ皆がいない間はね」
「留守番お願いね」
「そうさせてもらうわ」
こう和気藹々と挨拶をしてでした。
オズマはジュリア、そして馬と一緒にです。リンキティンク王の国に向かって出発しました。馬は風の様に速く進んで、でした。
あっという間にリンキティンク王の宮殿まで着きました。そして宮殿の門番の兵隊さんにオズマが馬から降りて尋ねました。
「リンキティンク王はおられるかしら」
「これはオズマ姫」
兵隊さんはオズマの突然の訪問に少し驚いて言いました。
「今日は何の御用で」
「ここに私の友達が来る筈だから」
「お迎えに参られたのですか」
「そうなの、それでね」
「我が王にもですね」
「お話しようと思って来たけれど」
「王でしたら」
兵隊さんはすぐに答えました。
「中にボボ王子とです」
「いるのね」
「今も賑やかに過ごされていますよ」
兵隊さんはオズマににこりと笑ってお話します。
「つぎはぎ娘さん達と一緒に」
「ガラスの猫、それにエリカとよね」
「そうです、お客様達と一緒に」
そうしてというのです。
「明るく笑っておられますよ」
「そこはいつも通りね」
「毎日明るく過ごされていますが」
「今日もということね」
「はい、そしてその王様を見てです」
兵隊さんも明るく言います、見ればとても派手な軍服を見た気さくな感じの人です。
「私達も笑顔になります」
「そういうことなのね」
「では今からですね」
「ええ、リンキティンク王にね」
「それでは」
こうしてでした、兵隊さんが門を開いてです。
オズマ達はリンキティンク王の賑やかな宮殿の中に入りました。その宮殿の中に入ってです。
ジュリアは首を傾げさせてです、こんなことを言いました。
「何かこの宮殿は」
「おもちゃ箱の中だね」
「そんな感じがするわ」
こう木挽の馬に言いました。
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