第一物語・前半-未来会議編-
第八章 夜中の告白者《2》
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向け、持っていたマイクをコンテナに投げつけた。
大気を裂くようなノイズが走り、直後そのマイクが壊れた。
だが音が聞こえる。
元々壊れたマイクの役目は拡声器だ。だからなくても音が映画面から流れる。
しばしの沈黙が流れ、実之芽は聞いた。
『俺は……』
声が途切れたと思ったときだ。
『……何も、救えなかった』
マイクを持っていないのでよく聞こえなかったが、確かにそう言った。
下を向いたままで、こちらを見ようとはしない。
それは後悔があり、彼にとって辛いことだと理解する。
しかし、怒りが消えたわけではない。今も怒りは燃え続けている。
コンテナの上で立ち尽くす日来の長は、動くこともなくただそこに立っていた。
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