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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・前半-未来会議編-
第八章 夜中の告白者《2》
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光る星が綺麗だ。四月の初めということもあり、空気が澄んでいるからだろう。
 夜空を見上げた実之芽は、横にいる奏鳴に顔を向けた。
「どうやら味方に裏切り者がいたみたいです」
「ここは死んでも通さん!」
「かっこいい台詞だけどあなた、頭おかしいわね」
「ひどっ!」
 うろたえる明子ではあるが、意地でも艦内へは戻らせないらしい。
 すでに空となった両の手を伸ばし、艦内へと続く扉を遮っている。
「どうします奏鳴様、潰しますか?」
「いや、潰さなくていい」
「ならば如何様に」
「日来の長に付き合うしかないな」
 それを聞いたセーランは映画面越しに、明子に向かい親指を立てた。明子も応答として親指を立てる。
 まさかこの二人は組んでた?
 実之芽は思ったが、それはないと区切りを付けた。
『話の解る少女のお陰で、無事に告白を続けるぜ!』
 だから言う、
『俺は神州瑞穂の奥州四圏にある辰ノ大花の宇天学勢院覇王会会長、委伊達・奏鳴にもう一度告白するぜ!』
 よく聞きてろ、と皆に呼びかける。
 辰ノ大花の皆、日来住民はそれを聞き静かになった。
 そして発言をする。
『俺はお前が大、大、大? いや、超、超、ちょー大好きだ――!!』
 その言葉と共に、夜空に花火がうち上がる。
 空を彩るように、星と共に輝いた。
 大気を震わせ、その音は日来に響く。
『いいか、冗談じゃねえかんな。別に世界のことや、政治のこと、そして監視されている今なんて関係ねえ。俺は一人の少女つまりお前を好きになったんだ』
 セーランの後ろ、花火が今もなお上がり、音を響かせる。
 その音に勝るように叫ぶ。
『だから告った。なあ、お前はこんな俺をどう思う?』
「最低だと思う」
『その速答傷つく、だけどその最低な俺は最高にお前と居たいと思ってる』
「私は最高にお前と居なくないと思う」
『なら誰と居たい?』
 それには奏鳴は答えられなかった。
 誰と居たいのか、分からなかったからだ。誰と何をし、どうあるべきなのか。――分からかった。
 息を飲み、奏鳴は振り返らない。
 すでに花火は終わり、夜の静けさが戻る。
 緩い風が吹き、その後にセーランは言う、
『だったらお前が居たいと思えるように、俺がそうなってやる。だから――』
『それ以上の発言は暴動と見なしますよ』



 だから、とその後を述べようとしたときだ。
 セーランは自分が映る映画面と対峙するように、宇天学勢院の戦闘艦の上に映画面が表れたのを見た。
 通信中と表示されたその映画面から、若い女性の声が聞こえる。
『何をやってる? 宇天覇王会隊長、日来のこの行為は暴動と同じだぞ』
「しかし、日来は何も手を出してません!」
 実之芽は声を上げた。
 まさか黄森の覇王会が現れる
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