暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第2章:埋もれし過去の産物
閑話5「夜の一族と式姫」
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の敵じゃないわ。

「ああ、そう。逃がさないわよ。」

「がっ!?」

  慌てて逃げようとした男に御札を投げつける。
  痺れさせるような術式を込めていたため、男は痙攣しながら崩れ落ちる。

「ふふふ。あたし、最近...というか、ここ何年も血を吸ってないの。」

「ひっ...!」

  人形を全て破壊し、葵は男にレイピアを突きつける。

「だから、ちょっと吸わせてくれる?」

「や、やめろ...!」

  うわぁ...分かりやすい脅しね...。葵も楽しんでるわね。あれ。

「...なーんて!あたしが吸うとしたらかやちゃんだよ!」

「あんたはここでもそれか!!」

     ―――ポン!

  ...ハッ!?思わず葵を射ってしまったわ...。
  まぁ、蝙蝠に変わった事からどうせ偽物だけど...。

「えー?嫌?だったら、優ちゃんとか...。」

「ゆ、優輝もダメよ!」

  続けてそう言った葵に、私はそう叫ぶ。
  ...って、別に、そう言うつもりじゃ...!

「へぇ〜....。」

「っ!?〜〜〜っ!!」

  ニヤニヤと、葵は笑う。
  それだけで私は燃え上がる程顔を赤くするのを、自分でも感じ取った。

「皆!無事か!?」

「すずか!アリサちゃん!」

「椿!葵!」

  ...と、そこで優輝や恭也達が助けに来た。

「もう終わってるよー。」

「あー、やっぱりか...。...で、犯人は...。」

「...安次郎さん...。」

  葵がそう言うと、やっぱりとでも言いたげな表情で優輝は辺りを見回す。
  主犯の男を視界に捉えた所ですずかの姉(...よね?)が男の名前を呟く。

「...一般人にこの御札は破れないよね。とりあえず、拘束しますか。」

「それにしても、凄いのね式姫って...。」

  優輝が男を縄で縛るのを余所に、すずかの姉が壊れた人形を見回しながらそう言う。

「すずかお嬢様、お怪我はありませんか?」

「アリサお嬢様もです。」

「だ、大丈夫だよノエル...。」

「大丈夫よ鮫島。...ありがとう、助けに来てくれて。」

  それぞれの付き人らしきメイドと執事が二人を介抱する。
  ...まぁ、縄で拘束されてた以外、特になにもないから大丈夫ね。

「...うわぁ...これ、全部凄い作り....魔法技術なしでこれって凄いなぁ...。直接見て改めてそう思ったよ...。」

「...何してるのよ優輝...。」

「ん?あー、何かしら役に立つかなって。」

  優輝は拘束し終えた後、人形の残骸を見ていた。
  ...優輝に天探女を見せたらどんな反応をするかしら?


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ