第2章:埋もれし過去の産物
閑話5「夜の一族と式姫」
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に優輝に連絡をしてもらう。
「....殺す事以外、好きにすればいいわ。」
「...だけど、二人に手を出してみなよ。...感情が生まれるまで恐怖を刻んであげる...!」
おそらく感情がないであろう絡繰りのメイドに、私達は拘束される。
そのまま、車に詰め込まれ、どこかへ連れて行かれる。
...なるほど、だから人気が少なかったのね。
「(...さて、鬼が出るか蛇が出るか...。)」
どちらにしても、誘拐だなんて真似、許さないけどね...!
「(...どこかの廃工場...ね。)」
最近、ようやく現代の知識に慣れてきたため、連れてこられた場所を理解する。
「...椿さん、葵さんごめんなさい...。」
「...いきなりどうしたの?」
いきなり謝るすずかに、葵がそう聞き返す。
「さっきの人達...もしかしたら...。」
「...知ってるの?すずか?」
どうやら見覚えがあるらしい。すずかの様子が変だった。
「...自動人形...ごめんなさい。また、私の事情で...。」
「すずかの事情って事は...夜の一族?」
「......。」
アリサの問い返しに弱々しく頷くすずか。
...夜の一族って?
「...でも、今回は少し違うと思うの。...今回は、夜の一族と言うより、月村に対して...。」
「...つまり、すずか以外の私達は見せしめになるのかしら?」
事情は詳しく分からない。
だけど、すずかの家系に関する事で誘拐され、私達も巻き込まれたとなると...。
脅しか何かで、私達を見せしめに使うのだろう。
「...はい。...ごめんなさい...。」
「別にいいわよ。厄介事には慣れてるし。」
見渡せば、先程のメイドたちが私達を見張っている。
...ここは、人気がないし、アリサとすずかにばれても...まぁ、なんとかなるわね。
そういう訳で、徐に私と葵は縄抜けで縄を外す。
「「えっ!?」」
「脱出するわよ。こんな所、いつまでもいるつもりはないわ。」
「とりあえず縄を外すね。」
葵が縄を取り外そうとすると、当然のようにこちらに気付いたメイドが襲ってくる。
それを、私は体術でいなし、他のメイドに投げ返す。
「(...随分とまぁ、デタラメね...。...天探女には及ばないけど、ねっ!)」
服(普段は着物じゃなくなった)の中に仕込んでおいた短刀を取り出す。
同時に、メイドたちも刃物のようなモノを腕に取りつけ、斬りかかってくる。
それに短刀をぶつけ、いなす。
「っ、葵!まだ!?」
「もう取れたよ
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