お前の相手は俺だ
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守る皆さんを残して穴の中に飛び込みます。
「待っててね、シリル」
冥府の門に捕らえられた大切な恋人。彼のことを考えながら、私は四角い島の中へと突入しました。
シリルside
「あったぁ!!」
たくさんのガラス張りの円柱ケースがある部屋の中。その部屋の隅で、俺とミラさんはようやく自分たちの服を見つけ出した。
「あら、よかったわね」
「早く着ましょう!!恥ずかしいんで」
隠そうともせずそんなことを言っているミラさんに、彼女が着ていたチャイナドレスを投げ渡すと、俺は俺で自分の服を着直していきます。
「あらシリル。そんなに慌てなくても・・・」
そこまで言ってミラさんは頬に手を当て首を傾げます。そして、何かに気付いたように話し出しました。
「そういえばシリル、男の子だったもんね。私がいるから恥ずかしかったんだ」
「むしろあなたが恥ずかしがってくださいよ!!」
ようやく俺がなんでこんなに取り乱しているのか気付いたミラさん。だけど普通、慌てるのはあなたなんだ。近くに男がいる時点で、そんなのほほ〜んとしてられないんですよ。
「よし!!準備完了!!」
ミラさんに突っ込みを入れながら着替えを手早く済ませる。後ろでミラさんも服を着終わったようなので、二人で周囲を警戒しながら、この部屋の中央にある通路へと出る。
「ミラ姉!!シリル!!」
通路に出ると、不意に名前を呼ばれそちらを見る。そこには、猫耳姿のリサーナさんがいた。
「リサーナ?」
「なんで動物魂?」
予想外の人物の登場に驚いているミラさんと俺。彼女は姉を見つけたことで嬉しくなり、ミラさんの胸に飛び込んだ。
「よかった!!」
嬉し涙を流しているリサーナさん。その姿を見て、ミラさんは少し笑顔になっている。
「なんでここに?」
「私もナツも・・・エルフ兄ちゃんも捕まっちゃって・・・アニマルソウルは服の代わりに」
「「えぇ!?」」
俺たちだけでなく、ナツさんたちまで捕まってたのか。後はエルザさんも捕まってるはずなんだけど、どこにいるのかな?
「ナツとエルザは無事。後はエルフ兄ちゃん」
「その者は、捕まえてませんわ」
どうやら他の捕らえられていた人たちもみんな逃げ出すことができたらしくホッとする。俺たちが話していると、リサーナさんがやって来た方から、角が這えた女性がやって来る。
「気を付けて!!こいつ、人を操る!!私もエルフ兄ちゃんもこいつに・・・」
「下がって、リサーナ、シリル」
「俺も戦えますよ」
リサーナさんたちをここまで連れてきたのは、どうやらこの女
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