第十章 仮想世界
第3話 閉じ込められた士道
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結論から言うと。
突然システムがシャットダウンした。
琴里「なに、どうしたの?」
令音「……システムが落ちた。原因は不明だ。セーフモードで呼び出しはかけているが反応はないな」
琴里「予想外のトラブルね……仕方ないわ。多少の危険はあるけど、士道は強制ログアウトさせて。このままの方がよっぽど危険だわ」
令音「……無理だ」
琴里「どうしてよ!?」
令音「それは既に試しているんだが、こちらからの動作には一切反応が無いんだ」
と、緊迫した状況に置かれている中、この二人が遅れて到着した。
一方「やっぱここだったか」
上条「お、みんな揃ってるな。何かやってるのか?」
一方通行と上条当麻だ。二人は作りかけのカレーライスのまま全員が出かけていることに疑問を覚えてここに来たのだ。
だが、少なくても楽しい雰囲気では無さそうだ。
上条「どうしたんだ?」
一方「また精霊でも出たのか?」
十香「当麻!あーくん!実は士道がゲームから出られなくなって大変なのだ!!」
……すまん、その言い方だと士道がネットに篭りっぱなしで部屋に引きこもってニート生活を送ってるみたいに聞こえるぞ。
上条「……上条さんにその言葉を理解させるのは難しいですよ?」
一方「心配すンな上条。俺もこればっかりはなに言ってるか分かンねェ」
佐天「……私が一から説明しますね」
と、佐天がこれまであったことを簡潔に説明し出した。
琴里「じゃあシミュレータの強制停止はどう?装置そのものの電源が落ちれば……」
令音「それも難しいだろう。外部からのコマンドは一切拒絶されているようだ」
その隣で、こちらは緊迫した状態が続いていた。
琴里「どういうことよ……おかしすぎる!」
令音「あぁ、ただのバグにしてはどうと症状が奇妙すぎる。今回のものは顕現装置も使用している以上、こういったことになるというのは考えつかない」
琴里「もしかして、外部からの干渉……!?」
謎のNPCのこともあるし、わけが分からないことだらけだ。
しかし〈フラクシナス〉が誰にも気づかれずハッキングされることはまずない。あの一方通行さえバレたのだから。
そして、こちらでは。
上条「……な、なんか……すごいな」
一方「……学園都市も、うだうだしてたら技術力で抜かれンじゃねェか?」
佐天「……今はそれどころじゃないんですけどね」
と言って三人は琴里と令音の方を向いた。まるで夫の余命を宣告した医師とそれを受けた妻のやりとりのようだ。
琴里「じゃあ物理的に離すしか……」
令音「危険すぎる。強引な物理切断では脳に多大な損傷を被る可能性がある」
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