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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十五話 麻薬撲滅捜査を展開します。
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省憲兵局の局長はグリンメルスハウゼン子爵閣下で、皇帝陛下のご学友として御覚えがめでたい方だ。ご本人はいつも居眠りをしていらっしゃるが、部下任せにして責任をないがしろにさせる方ではない」

 グリンメルスハウゼン子爵閣下か、と二人は目を見合わせた。一見ぼんやりとしている老人ではあるけれど、おそらく大丈夫だろう。

「では、早速――」

 そう言いかけたティアナを、今度はフィオーナが美脚でつついた。顔を向けたティアナにフィオーナがそっと口パクして見せている。かすかにうなずいて見せたティアナは、ケンプに、

「・・・の前に、ご覧のとおり私たちも昼休みのみのつもりでしたので、書類などの整理が終わっていません。すぐに伺いますから、デスクの上の整理だけさせてもらえませんか?」
「いいだろう」

 二人は立ち上がり、敬礼してケンプの元を辞すると、すぐにフィオーナの自室に向かった。書類整理は普段二人にとっては日常茶飯事のことなので、とっくに終わっている。ケンプの元を離れたのは口実で有り、イルーナ・フォン・ヴァンクラフトとアレーナ・フォン・ランディールにすぐに連絡を取るためであった。
 暗号化された低周波端末を起動させると、すぐに二人がスクリーン上に現れた。
 事の顛末を簡潔かつ正確に述べたフィオーナが、

「・・・・以上ですが、ここで問題は、私たちだけがサイオキシン麻薬の捜査に当たってよいものかどうかです。ラインハルトとキルヒアイスを加えたらよいかと思います」
『理由は?』

 と、イルーナ・フォン・ヴァンクラフト。

「はい、将来的にサイオキシン麻薬を媒介として地球教がラインハルト側の中枢に食い込むことは、原作から明らかです。ですが、今の彼はサイオキシン麻薬、地球教、その恐ろしさを知っていません。ここで参加してもらうことで、その恐ろしさを事前に知っておけば後々の対策が先手先手にまわりやすいかと」

 イルーナはしばらく考え込んでいた。

「むろん、12月には例のヘルクスハイマー伯爵の亡命事件もあることは承知しています。ですので、それまでにはめどはつけたいと思っています。いかがですか?」

 イルーナは顔を上げた。そして、いいでしょうと承諾した。

「アレーナさんはどう思いますか?」

 フィオーナが尋ねる。

『私も異議なし。なんなら今すぐにでも取り掛かってほしいわね』
『アレーナ、それはいいけれど、でも、問題もあるわ。彼は巡航艦の艦長として猛訓練中よ。出撃指令も当然ある。イゼルローン要塞にいるとはいっても、いずれすぐに出てしまうわ。一介の巡航艦の艦長をどうやって麻薬捜査に協力させるの?』
『あ〜イルーナさ、それに関しては、私から提案があるんだけれど』

 アレーナが言う。

「何かいい考えが?」
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