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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第527話】
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鞘にロングソードを納めると、新手が出ない内に森へと入る。
鬱蒼とした森の中、光さえ遮るほどの木々の群生、パキッと小枝を折り、道なき道を進む。
「……サカサ」
ふと何かが聞こえた――足を止め、周囲を見渡す――。
「サカサ、サカサ……」
「…………ッ!?!?」
血の気が引き、俺は一気に青ざめる。
ブリッジし、口や目、鼻の穴からは血を流し、ギョロギョロと周囲を見渡す異形の死体――そう、屍人とも呼べる存在が無数に現れた。
「サカサ、サカサ……」
「……!?」
何が逆さだと思いつつも、足の震えが止まらなかった。
ホラー関連が苦手な俺には強烈な嫌悪感と恐怖を与える存在だった。
ガチガチと奥歯が自分の意思とは関係無くカスタネットを叩くように重なりあった。
「く、来るな……来るなァッ!!!!」
『ヒルト、大丈夫!?』
「だ、大丈夫じゃねぇッ!! チクショー、悪夢じゃねぇかッ!!」
みっともなく喚く俺の声が森の中へ消えていく。
鬱蒼とした森の中で叫ぶ俺、迫る屍人、ロングソードを抜き、追い払おうとしても無駄な足掻きだった。
『え……これって』
簪の言葉が頭に響くが、俺はそれを聞いてる余裕がなかった。
過呼吸になりながらも必死にロングソードを振り回す俺――と。
「主君ーッ!!」
「え――」
森を駆け抜ける一陣の紅い風、紅蓮の髪を靡かせ、手にした蒼白い炎を纏った刀で異形の屍人を切り伏せていった。
「……主君、待たせたな」
「……みや、び……?」
そう囁くような声で呟く俺に、雅は力強く頷いた。
「ああ! 主君、私は……また貴方に逢えると、信じていた!」
電脳世界にダイブし、まさか雅に逢えるとは思わなかった――と、簪が話す。
『ヒルト、彼女はこの学園の何処かからか電脳世界へダイブしてきたみたい。 ……でも、あの子、学園の子じゃ……』
多分だが、母さんの整備室に保管されてるって聞いたから電源か何かしらが接続されてそこからコア・ネットワーク経由で――無論眉唾な話だが、事実……彼女は其処に居た。
「フクラハギッ」
変な断末魔を上げ、粒子となって消えていく異形の屍人。
恐怖から解放され、ホッと安堵の溜め息を吐くと共に先に簪に謝る。
「わ、悪い簪……怒鳴ったりして」
『ううん。 ……ヒルト、ホラー苦手?』
「……情けない話だが、苦手だな」
『そうなんだ。 ……ふふっ、ヒルトの事、一つ知れて良かった』
特に怒ってないらしく、そういう意味でも安堵してい
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