第四話 誘惑と驚愕 その五
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わいわいがやがや、と弛緩しきった空気が漂い始めた、その時だった。
「親方!」
厨房の入口が乱暴に開け放たれ、年若い料理人見習いが、焦燥に駆られた表情で現れた。
「どうした、今我らが剣と語り合って―――」
「緊急事態です! モッカとフェルト、カールが倒れました!」
「何だと!?」
弛緩した空気はこれまた一変し、周囲はどうするどうする!と狼狽する。
話を聞いていると、どうやらその三人は新人で、夜遅くまで料理の練習をしていたらしく、睡眠不足に過労でついに限界を迎えたらしい。
「くそ、あいつらほどほどにしとけってあれほど……!」
「ねえ、どうするの!? お昼には時間はあるけど、下ごしらえとその時間のシフトが明らかに足りないわよ……!」
ああでもない、こうでもない、喧々諤々とするが、解決策は見つからない。
それを静観していたアーチャーは、
「少しいいだろうか?」
ピタリと、人の動きが止まった。それを確認し、アーチャーは続けた。
「つまりは、三人分補えばいいと、そういうことかな?」
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