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Fate/guardian of zero
第四話 誘惑と驚愕 その四
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は「急熱」だったりしないのか、とあまりのテンションの上下に若干引き気味だった。
 そんな事は些事だ、とばかりにキュルケを押しのけ、タバサは髪とお揃いのその青い瞳でアーチャーを見据え、率直に尋ねた。


「……あなたは、何が言いたかったの?」


 言葉数は少なかったが、率直であり、曲がり一つない言葉の意図をアーチャーは察した。
 ルーン魔術のデメリットによって零れた本音に、何かを感じ取ったのだ。この少女は。


「……君たちの授業の邪魔をしてしまったようで、すまなかったね。あれは自分に酔った愚か者の戯言だ。気を留める必要はない」

「……何が、言いたかったの?」


 あれは確かに本音であったが、自身の言葉を押し付けていると自覚した今、それを改めて話すことなど、できようか。いや、出来ない。
 そう考え、気にするなと言葉を並べたアーチャーだったが、タバサは引かず、なおも答えを求めた。
 瞳と瞳が見つめ合い、しばしの時間が流れた。やがてアーチャーは嘆息し、


「解った……これは、愚かな平民の独り言だ。……魔法は、目的じゃない。手段だ。目的に至るまでの手段は、まさに星の数ほどある。……だが、大きな光にかき消された星もある。なに、それだけさ」

「……そう」

 
 アーチャーの独り言を聴き終えたタバサは、未だにトリップしたまま戻ってこないキュルケをよそに、その場を後にし、水洗いが済んだアーチャーも桶を抱え、物干し場へと向かった。
 その場に残されたのは、未だにピンク色の妄想を吐息と共に吐き出すキュルケのみだった。










「学園長、来週に差し迫った品評会についてなのですが……」


 ミス・ロングビルは、今日も今日とて処務に追われていた。
 毎日毎日、魔法学院では彼女を忙殺せんと、様々な書類が持ち込まれ、捌かれていった。
 その中でも特に差し迫った案件と言えば、使い魔のお披露目、品評会であった。


「院内全域の清掃、壊れてしまった城壁の修理、貴賓席の準備。そして、晩餐会の支度まで、ミスタ・コルベールの指揮の下、全て滞りなく進んでおります……学院長?」

「あ、ああ。ええと、品評会の件であったの。それについては、後で書類は既に確認済み。あとはその日を迎えるのみじゃ……」


 と、報告を済ませていた彼女だったが、昨日から学院長オスマンの様子が、どうにもおかしい。
 何故か、と問われれば。―――――――――真面目なのだ。
 質問された事項には率直に答え、仕事は過剰なまでのクオリティで仕上げる。その上娯楽などには一切手を出さず、常に賢者のように椅子に座ったまま動かない。ミス・ロングビルへのセクハラも皆無。
 並べてみれば、この魔法学院の長たる者の振
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