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Fate/guardian of zero
第四話 誘惑と驚愕 その四
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急に佇まいを直し、スカートの端をつまんで軽く頭を下げた。


「ゲルマニアの貴族、ツェルプストー家の長女、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー。二つ名は「微熱」。微熱のキュルケですわ。……お気軽に、キュルケとお呼びくださいませ?」


 先の軽薄な態度とは打って変わった貴族っぷりに、アーチャーはしばし呆れていた。
 きっと、このようなに様々な仮面と自慢のプロポーションによって、数多の男どもが涙に枕を濡らしたのだろうと、簡単に察することが出来た。


「わかった、よろしく頼むキュルケ。……私のことは、ダーリン、などという代名詞以外ならば、好きに呼んでくれたまえ。まあ、アーチャーという呼び名が定着し始めているようなのでな。呼び名の統一により、やはりアーチャーと呼んでくれたまえ」


「ええ、分かったわ。ダーリン♪」

「理解した。貴女は話が通じないタイプの人間なのだな。……話が通じないならば、通じないなりの会話というのもありだが、その前に。私が女性ものの下着に飢えている、などという不名誉な発言に対して、異議を申し立てたいのだが?」

「ええ? だってダーリン、あなたさっきまでルイズの下着を顔に押し付けていたじゃない。これが下着に飢えていると言わずに、なんというの?……まあ、でも、肉食系のダーリンも、ス・テ・キ♪」

「……ああ、そういえば確かに、頬に冷たい感触を感じていたな……」


 回想してみると、確かに手を額に押し当てていた時に、冷たい感触がやけに広範囲に広がっていた。
 なるほど、その感触は現在進行形で洗濯している主人の下着のものだったらしい。


「……いや、すまない。そういった邪な気持ちは一片たりともなかった。……ただ、突然頭痛に襲われてな……ああ、今現在、別の理由でも頭痛に襲われている…」

「つまりは、邪な考えはなくて、純粋に下着を堪能したかったと?」

「そうじゃない。いうなれば、あれは事故なんだ……だから、私が一部業の深い人間などではなく……」


 と、アーチャーがみっともなく言い訳を続けていると、そこに眼鏡の少女が言葉でもって介入した。


「……タバサ」

「……タバサ? 君の名前かね?」

「そう」

「あ、あのタバサが、自己紹介をしている!?」


 突然に会話に飛び込んできた小柄な少女、タバサはシンプルに名前だけを告げる。
何故かそのことにキュルケは驚き、先の会話の内容をすっかり忘れ、「ほ、本当にあなたタバサ?じ、実は偽物だったりして……いえ、これは本格的にダーリンのことを……」などと一人の世界に没入してしまった。
 アーチャーとしてはありがたいのだが、このキュルケという貴族は、二つ名を「微熱」と言ったが実
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