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本気で挑むダンジョン攻略記
Chapter U:Xenogenesis
第05話:initium
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「つまり、組織に入れたから、我々が育てたからといった理由で全員が正規メンバーになれる訳では無いのだよ。具体的には、『レベル6』以上である事が条件となる。」
「レベル6!?」
「ダンジョンを制覇するのだ。サポーターであっても最低でもそれくらいの力量を要する。ベルもレベル6になるまでは席は与えられず部下扱いだ。」

 レベル6。一級冒険者の中でも限られた者だけが到達できる領域。
 あまりにも遠く見える目標に早くもベルは気が遠く成りそうであった。

「まだ諦めるのは早いわ。私達以外の席が7個もあるんだから、今のところベル君が一番下だけど可能性はあるもの」
「リザさん...」
「だから一生懸命頑張りなさい。良いわね?」
「はい!」
「ん〜、可愛い!」
「わぷっ」

 リザから思いっきり抱きしめられてその豊満な胸に顔をうずめてしまうベル。

「ちょっ、離してリザさん!」
「耳まで真っ赤にしちゃって、初心なんだから〜」
「いい加減にしろ!」
「いたッ」

 暴走しかかったリザを、またしても拳骨で止めたエレオノーレ。
 リザが涙目でエレオノーレを睨むが、エレオノーレは涼しい顔でベルに近寄り、腰をはたいた。

「シャキッとしろ。私が今日からお前の指導を行う。」
「は、はい!よろしくお願いします!」
「私の仕事はお前を『駆けだし』から『一級』にする事だ。私の言う事には全て『YES』と答えろ。良いな?」
「はい!」

 如何にも、といった感じでスパルタ気味に指導を行うエレオノーレ。
 その威圧感にビクビクしながら、ベルは頭の中でこう思っていた。


 …ちょっと、早まったかもしれない。


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