Chapter U:Xenogenesis
第05話:initium
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だ。気持ちは分からなくもない。
「ベルよ。確かに卿には期待しているが、楽に強く成れるとは思わない事だ。厳しい訓練が待っている。そこらの冒険者の様な楽はさせん。血反吐を吐くこともあるだろう。それでも強くなりたいならば、『英雄』になりたいならば、その時は我々は卿を快く迎えよう。どうかね?」
「…ラインハルトさん。僕は強く成れますか?」
「卿が挫けず、諦めず、死に物狂いで努力すれば、結果はおのずと付いてくる。卿の頑張り次第だ。我々はそれをサポートするだけだ。」
「…僕、強く成りたいです。『英雄』になってみたいです。」
「先は長いぞ?楽な道では無い。それでもかね?」
「やります。」
なるほど。どうしてまた、子供の癖に一端の男の顔をする。これが主人公って奴か。
「神ヘスティア。卿はどうかね?」
「…ベル君が覚悟を決めたんだ。僕はここでベル君を待つよ。それしか出来ないからね。」
「神様...」
「ベル君。君自身が決めた目標だ。気張れよ?」
「はい!」
何とかラインハルトによるベルとヘスティアの説得が終わった。
ラインハルトとしても目的達成のための最初の障害が取り除けてホッとしたところである。
「それでは、早速明日から訓練を開始するとしよう。今日は2人で親睦を深める事だ。」
「はい、よろしくお願いします!」
「それじゃあベル君、早速二人で親睦を深めようぜい!」
「ちょっ、神様〜!?」
…ちょっとだけ主人公って羨ましいなあと思ったり思わなかったり。
???
「いらっしゃい。待ってたわ。」
ヘスティア達と別れたラインハルトは、そのままフレイヤの元に来ていた。
フレイヤと契約してからというもの、ラインハルト自身がダンジョンに潜るとき以外は三日に一度のペースでフレイヤの元を訪れている。尤も、実際は食事をして葡萄酒を片手に雑談する程度のものだ。
…デートと思ったら負けである。
そして帰り際にオッタルらの相手を片手間にやって終了。それがここ一年間の流れである。
「ねえ、ラインハルト。ちょっと聞きたい事があるのだけれど。」
そしていつも通り食事をしていると、フレイヤが手を止めて質問を投げかけてきた。
「さっきヘスティアの眷属になった子...何て名前なのかしら?」
「(やはりベルの事か...原作よりも早いな)」
原作では偶然見かけて、という感じだった筈だが、おそらくラインハルトを観察していた為発見が早まったのだろう。直ぐにヘスティアに紹介して正解だった。
「名はベル・クラネル。冒険者になりたくてオラリオに来た少年だ」
「ベル・クラネル...」
やはり興味を持ったか。だが、逆にこれは良い傾向だ。これを機にラインハルト
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