Chapter U:Xenogenesis
第05話:initium
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新米冒険者がソロでダンジョン探索。危険ではないかね?」
「確かにそうだけどさー」
ただでさえファミリア結成に貢献してくれたラインハルトに、お返しをするならともかく更に迷惑になるというのはヘスティアとしては首を縦に振りにくかった。
「ベルよ。卿はオラリオに何をしに来た?」
ヘスティアの説得が難しいと考えたラインハルトは先にベルの説得に切り替えた。
「は、はい!えっと...『迷宮神聖譚』に出てくる運命の出会いって奴に憧れて...」
「別に恥ずかしがる事もあるまい。要は、その物語に出てくる英雄のようになりたい。そういう事だろう?」
「…はい」
「ならば普通の冒険者のように過ごしている場合では無いぞ?神の恩恵を刻まれたとはいえ所詮は人の子。時間は有限だ。一分一秒たりとも無駄には出来ん。ベルよ、卿は強く成りたいかね?」
「…なりたいです。強く。」
そして、ラインハルトの言葉を聞いて、ベルの表情が変わっていた。
先程までの年相応の少年の顔から、まだ垢が抜けていないものの冒険者の顔になった。
それを確認したラインハルトはヘスティアへと標的を絞る。
本人の意思決定は取れた。後は保護者の同意を得るのみである。
「神ヘスティア。勿論ベルの安全は保障しよう。一級冒険者に匹敵する者が指導に付く。武器やアイテムも此方で提供しよう。」
「そんな、そこまでしてもらうなんて悪いよ!」
ふむ、つまりはヘスティアは自分たちだけ一方的に得をするのが嫌、という事らしい。
つまり、此方も得をすると言えば何とかなるかもしれん。
「何も其方だけが得をする訳では無い。神ヘスティアよ。我々はダンジョンの制覇を目標としている。」
「「ダンジョン制覇!?」」
これにはヘスティアもベルも驚くしかない。現在公式での攻略階層は58。まだ半分を過ぎたあたりだ。先は果てしなく長い。
「我々は優秀な戦力を欲している。将来的には少数精鋭の、ファミリアの枠を超えたチームを作る事を目標としている。つまり、将来的にはベルに、そのチームに入ってほしいのだよ。」
「なんだって!?」
「ぼ、僕がですか!?」
「そうだ。これでも人を見る目はあるつもりだ。才能があるかどうかはある程度見れば分かる。ベルよ、卿の将来性に我々は期待しているのだよ。」
「つ、つまり、ラインハルト君はベル君を一級冒険者に育てたい、って事で良いのかい?」
「ああ。そういう解釈で構わん。将来の仲間に対する先行投資と考えてくれ。」
「き、聞いたかいベル君!」
「はい神様!」
互いに手を取りあって大喜びする2人。
まあオラリオでも一握りしかいないトップ集団に入れる才能がある、と伝えられたの
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