第2章:異分子の排除
第27話「姉妹対決×2」
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ブレードによる一閃。それを、楯無はまともに受け、大きく吹き飛ばされたた。
「ぐっ...ぁっ...!?」
「はぁっ...はぁっ...入った...!」
楯無からすれば、その攻撃は不可解だった。
簪は、薙刀を投げる際に後ろに退いた。だが、先程の一撃は背後からだった。
瞬時加速を使えばその距離の移動は可能だが、反転して攻撃は体に負担が掛かる。
なら、どうしたか?
「(...皆から教えて貰った“水”の動き...やっぱり、応用できた...!)」
そう、“心に水を宿す”。それを一端とはいえ、簪は為したのだ。
先程の動きは、瞬時加速の際、流水の動きを為す事で、体に掛かる負担さえも遠心力と共に楯無へと叩き込んだという事だった。
なお、簪はその動きを為す事に精一杯でブレードを振るうのに力が一切込められてなかったが、動きで生まれた勢いによって生じた威力だけで楯無を吹き飛ばしたらしい。
「(今の内に...。)」
楯無を吹き飛ばし、その隙に簪は叩き落された薙刀を回収しておく。
先程の一撃は確かに強力だったが、SEを全て削りきれたとは簪は思わなかったからだ。
「(どれも、私が知る限りお姉ちゃんが経験した事のない攻撃方法。...でも、お姉ちゃんは国家代表。すぐに対応してくる。....だから、ここからは根競べ...!)」
吹き飛ばされた際に生まれた砂煙の中から、攻撃の警告が現れる。
それに従い、簪は接近しながら躱す。
「(お姉ちゃんに使えなくて、私が使えるモノ....やっぱり、“これ”しかない!)」
先程までの動きとは違い、流れるように楯無に接近する簪。
するり、するりと攻撃を躱しつつ接近してくる簪に、楯無も動揺する。
「(簪ちゃん、避けるの上手い!?...いえ、これは...!?)」
更識家当主として、楯無は武術を扱っている。
そのため、簪の動きの凄さにいち早く気づけた。
「くっ....!」
「...はっ!」
先程までよりも避けづらく、鋭い一撃。
それを、楯無は辛うじて避け、距離を取ろうとする。
だが、その度に簪は流れるように接近し、間合いを取るのを許さない。
「(...でも、その動きはまだ未熟!)」
「っ!!」
しかし、その動きに隙がまだあるのを楯無は見抜き、そこを突く。
簪は、その攻撃に対して辛うじて躱す。
「しまっ....!」
「ちょっときついの、行くわよ!」
躱す際に少し距離を取り、簪はそこで蒸し暑さに気付く。
だが、気づくのが一歩遅く、簪は爆発に巻き込まれた。
...“清き熱情”。
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