機動戦艦ナデシコ
1351話
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をするのも珍しくないのだから。
「随分と豪華だな」
「社長の趣味ですから」
エレベーターだから普通に立って乗るものだとばかり思ってたんだが、中にはソファが用意されている。
いや、ネルガル本社の大きさを思えば、これくらいは不思議でも何でもないのか?
そんな疑問を抱きながら、エレベーターに乗り込むと、やがて上へと動き出す。
一瞬だけ襲ってくる浮遊感は、エレベーター特有のものだろう。
もっとも、ニーズヘッグとまではいかないが、PTを始めとする人型機動兵器に乗っていればこんな浮遊感は幾らでも経験するのだが。
そして1分程エレベーターが上がり続けると、沈黙に耐えかねたのか受付嬢が口を開く。
「アカツキ会長は自分の専用エレベーターとかは作らないんですけど、社長はこういうのが好きな方なので……」
「そうなのか?」
「はい。その、何と言うか何につれて自分を特別扱いしたがる人なんです。実際そうしてもいいだけの能力はあるんですが」
そう言いながら、受付嬢はそっと視線を逸らす。
上層部批判か? いや、そもそも上層部批判をするにしても、何だって見ず知らずの男の前でそれを口にするんだ?
それに、社長についてはあまり良い感情を持っていないようだが、アカツキに関しては好意的と言ってもいい。
だとすれば、いわゆる会長派って奴なのか?
ネルガルでもやっぱりそういう身内同士の争いは避けられないって事なんだろうな。
俺としては付き合いのあるアカツキの方が優勢になってくれればいいんだが。
……うん? だとすれば、俺がこうして社長室に行くってのは結構不味いのか?
そもそも、俺はアカツキに木星蜥蜴の件を聞きに来た訳で……
そんな事を考えていると、やがてエレベーターが止まり、扉が開く。
「どうぞ、こちらです」
そうして受付嬢に案内された先には、見るからに豪華な扉があった。
そして扉の前には護衛と思われる警備員2人が左右に分かれて立っていた。
ネルガルほどの大企業ともなれば、やっぱり護衛とかは必須なんだろうな。
いや、それはネルガルに限らないか。
そもそも、俺のように生身での戦いに自信があり、更には魔力や気といったものを使った攻撃をしない限り効果がないような存在でもない限り、護衛とかは必須だろう。
近右衛門辺りも麻帆良の長だけど、護衛は連れていなかったような気もするが、それは例外だろう。
そもそも、近右衛門自身がかなりの力を持っているって話だし。
「アクセル・アルマー様をお連れしました」
受付嬢が警備員にそう言うと、その警備員は2人共無言で頷く。
警備員というだけあって、ゴートに負けず劣らずの巨漢だ。
そして身体つきに関しても、ゴートと同レベルだ。
……ただ
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