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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十四話 お食事中の邪魔は厳禁なのです。
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でもいい。象徴程度で有ればいいのだ」

 キルヒアイスはそれを聞きながら、ラインハルト様はいったいどこでそんな情報を仕入れたのだろうと不思議がり、かつ彼の先見性に感心していた。

「では、理想を実現するためにも、今は武勲を御建てになるべきですね」
「あぁ。早く武勲を建てる機会が巡ってこないものかな」

 ラインハルトは腕を撫し、ふと気が付いたように、そろそろ俺たちも食事をしにいくか、とキルヒアイスに声をかけた。

* * * * *
イゼルローン要塞尉官食堂――

「はぁ〜〜・・・・」

 食堂の喧騒に紛れて、ティアナは深い溜息を吐いた。二人は昼になったので、要塞の尉官専用の食堂にきて昼食をとっていたのだ。

「せっかくイルーナ教官と一緒の艦だったのに、昇進したとたん別れ別れになるなんて、しかも要塞憲兵事務官だなんて書類整理ばっかり。退屈極まりないわ!!」
「そう言わないの。皆が皆望む部署に着くとは限らないって教官もおっしゃっていたじゃないの」

 と、フィオーナ。

「それに私たちがいなくても、レイン・フェリルさんが今度の教官の巡航艦の副長だし、心配する必要はないわよ」
「心配してないわよ。私たちがいてもいなくても立派にやっていける人なんだから。まぁ、せめてもの慰めはこうしてフィオと同じ部署にいられるってことくらいか」

 左手で頬杖をついたティアナが吐息交じりにトレイの上のミートボールを右手に持ったフォークでつついた。今日のメニューは2個のロールパン、水っぽいスープ、トマトサラダ、あまり分厚くないステーキに、付け合わせのブロッコリー、ポテト、ミートボールという組み合わせだった。

「それにしても、軍隊では階級があるとはいえ、食事に差をつけるのはどうかと思うわ」
「同感ね。基本の食事は一緒にして、後はオプションとして給料の額から天引きすることで
差をつけるとかね」
「それよ、私たちの前世の時もそうだったじゃない。あ〜私が上に上がったら絶対食糧事情改革してやるんだから!!」

 フィオーナは面白そうに笑ったが、急に笑みをひっこめた。

「でも、食糧事情はあまりいいと言えないそうよ。ここはまだましじゃない。自給自足ができるんだから、でも他の基地や艦隊ではそうはいかないっていう噂を聞くわ」
「私たちの士官学校が懐かしいわ〜」
「本当ね」

 フィオーナが言った時、不意に唸り声がし、怒声が飛んできた。

「そいつを取り押さえろ!!人殺しだ!!」

 思わず立ち上がった二人の目に、食堂入り口近くで胸元を血に染めた大柄の男が血走った眼でふらつきながら立っているのが見えた。男は涎を垂らしながらまるで狂気にとりつかれているように、早足に歩き、テーブルをひっくり返していく。

「なに、あれ
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