突破口
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「な・・・なんだ!?」
「妖精の尻尾が!!」
「爆発した!?」
何の前触れもなく大きな爆発音を残し破裂した妖精の尻尾を見てマグノリアの人々は驚愕していた。
「俺たちが直したってのに・・・」
「最近の評議院爆発事件に、関係しているのか!?」
「ギルドのみんなは無事かしら」
「まさか全滅なんてことに・・・」
「助けにいくぞ!!」
「おい待て!!危ねぇだろ、近付くな!!」
様々な憶測が飛び交い、混乱しているマグノリア。その上空では、四角い形をした浮遊島、冥界島からその様子を眺めているものたちがいた。
「ご覧の通りですわ、キョウカ様」
「よくやった、セイラ」
妖精の尻尾が爆発した理由。それは、ユーリ老師の自宅で遭遇したエルフマンを操ったセイラが、彼にギルドの爆破を命令したからであった。作戦が成功したセイラをキョウカが褒める。
「ゲヘヘヘヘヘ。失ったお命はおいくらか?おいくらか?」
「人間の命なんか、そう大したもんじゃねぇよ」
ギルドの中には大量の魔導士たちが集まっていることはおおいに予想できた。そのため彼らはギルドの爆破で、そのメンバーを一掃できたことに喜んでいる。
「妖精の尻尾を一掃できたのなら、こんな辺境な地まで冥界島を動かす必要はなかったな」
「えぇ」
散々邪魔をしてきた相手が全滅したことに笑みを浮かべているキョウカ。彼女のその笑顔を見れたセイラは嬉しそうに返事をする。
「これより計画を、従来のフェイス計画に一本化する。時は満ちた。人間どもの猜疑心が生み出した白き遺産によって、人間どもは自らを滅ぼすのだ。
フェイスは人間どもからすべての魔力を奪い、我ら、魔族の時代を約束するだろう。すべては、ゼレフの望む世界のために」
すでに封印の解けているフェイス。それが発動するのも時間の問題だった。勝利を確信していた冥府の門。しかし、その制御室に突然警報が鳴り響く。
「おんや?」
「なんだこりゃ」
「どうした?フランマルス、ノーラン」
警報を聞いてすぐさま制御室のレーダーを覗き込むフランマルスとノーラン。そこにはこちらに向かってくる、無数の赤い点が映し出されている。
「いえね、多数の魔力反応が・・・」
フランマルスが答えると、そこに仮面を被った数人の兵の血相を変えてやってきていた。
「大変です。冥界島に向かってくる四体の影を確認しました」
「四体?」
「いやぁ、これはもっと大勢の魔力ですぞ」
「しかし、視認できるのは四体のみです!!」
兵が見た人数とレーダーに映る魔力反応の数が合わない。しかし、兵
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