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バーチスティラントの人間達
とある隊の日常風景
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の微笑む表情と言葉に少し陰りがあったのは。エフィさんが僅かに悲しそうな目をしたのは、気のせいだろうか。

 そう考えているとトレイターさんは白いリボンで結んだ金の長髪を靡かせ、一度こちらを振り向いた。
 少しその表情に緊張が宿っているのが分かる。
「……了解。…………悪いね君達、緊急だ。」
 そう彼が言った瞬間、コテージ中央の透過ディスプレイが起動し同じく慌てた様子のオペレーターが緊張を抑えて告げた。
『緊急。十時の方向、距離およそ20マイル先で爆発音。高電圧及び濃魔力の感知から、魔導師による雷魔法と判断。至急状況確認と戦闘準備を―――』
「えー、状況確認も?」「ティレイアならできるんじゃないのー?」
『――申し訳ありません。ですが、捉えるには速すぎるのです。』
「……トレイターさん、もしかして前に報告が上がった……、」
「そう見ていいと思う。たぶんまた、『遊びに』来たんだろう。」
「てことは、エフィの出番ですねぇ。」
「お願い……。いざとなれば、俺も出るよ。」
「総司令官殿のお手を煩わせるわけにはいかないのです。まだ早いのです。」
 にやっと緑髪の女性が笑うと、コテージの外に出ようとした。その後を追うように、アルマが出ていく。
「援護するよ、エフィさん!」
「ふむ……。確かにハルの指導を生かすチャンスではあるのです。許可するのです。」
 嬉しそうに、だがやはり緊張したようにアルマが両腿から拳銃を引き抜く。


 それと同時に、彼らの目の前で爆発が起きた。


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