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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第526話】
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行くのは気掛かりだったが、俺は二人を託して廊下を駆ける。

 反響する足音、僅かに明かりが漏れた部屋があり、そこに入る。

 その部屋は真っ白な部屋で、左右にベッドチェアが八台、そして真ん中に一台あり、その左右のベッドには篠ノ之、鈴音、セシリア、シャル、ラウラ、美冬、未来、美春と眠っていた。

 そして、部屋の端に狼狽える簪が居て俺が入ってくると――。


「あ……。 ヒルト、くん」

「簪、何があった?」

「ええと……ま、待って……」


 そう言った簪は携帯を取り出すと凄まじい速さで文字を打つ。

 そして携帯の着信が鳴り、見てみると簪からメールが届いた。


『有坂君へ。 コントロールを奪還すべく電脳世界に侵入した皆さんは学園同様の攻撃を受けて連絡が着きません。 美春さんも後を追うように電脳世界へと侵入したのですが、彼女も同様に眠りについています。 このままでは皆が目覚める事はなく、それは生命活動に支障を来すという事でもあります。 そこで有坂君も皆さんと同じ様にコア・ネットワーク経由で電脳世界へと赴き、皆を救出してください。 よろしくお願いします。 更識簪より』


 携帯を閉じ、俺は簪の方へと視線を向けると頷いた。


「わかった。 ……ベッドチェア、使わせてもらうぞ」


 真ん中にあるベッドチェアへと寝そべる。

 ……コア・ネットワーク間の行き来はあれど、そこから電脳世界へ向かうのは初めてだった。

 残して来た楯無さんの容態と捕虜にした女性が気になるも、今は皆の救出に意識を向ける。

 イザナギをベッドチェアの端末に接続し、瞼を閉じ、意識を深く集中させる――刹那、意識が光の奔流へと落ちていく――そう、銀の福音の時に美春が俺を現実へと戻す――あれに近い感覚だった。
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