フェイス・・・起動
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《フェアリーテイル》に邪魔されなければよいのですがね」
「その点はご安心を。まもなくですわ。妖精の物語が終わりを告げる時が来ます」
そう言ったのは、人間の女性のような風貌をし、頭から角が生えている悪魔、セイラだった。彼女は元評議院の自宅でエルフマンを操り、リサーナを人質として彼にある命令を出した。それがまもなく、実を結ぶこととなる時間なのであった。
「ファッファッファッファッファッファッファッ。
どうしましょ、今の振動で生まれちゃったらどうしましょ」
そう言ってたくさんのケースの間の通路で飛び回っているのは、ノーランと会話をしていたウサ耳をしたラミーだった。
「な〜んて心配は・・・無用!!」
お花畑を駆け回る少女のような動きから突然目をカッと見開いた真面目な顔になったラミー。そのギャップに、後ろにいる者はついていけずにいた。
「だってもう再生してるじゃないのん。ファッファッファッファッファッ」
「お前、ホンマやかましいやっちゃなぁ」
ラミーのハイテンションにそう言ったのは、ナツとミケロ老師の自宅で戦闘を繰り広げた人物、ジャッカルだった。
「だってジャッカルが治ってくれて嬉しいんだもぉん」
「気色悪いわ近づくなや」
彼に寄り添い頬を擦り擦りさせるラミー。しかし、ジャッカルの頭の中はそれどころではなかった。
「あの火の玉と青猫だけは許さへんで・・・必ずぶち殺したる」
「怒った顔も素敵!!生まれそう!!」
「やかましいわ!!」
ガシャ
「「!!」」
ジャッカルとラミーが会話をしていると、別の方向から足音が聞こえてくる。二人がそちらを見ると、そこには一人の女性がこちらに歩いてきているのが見えた。
「ん?誰やお前」
「あ、忘れてた。テヘ♪」
舌を出してドジッ娘っぽくポーズを決めているラミー。二人の視線の先にいたのは、包帯を見に纏い、隻眼のように右目が黒くつぶれている、ミネルバだった。
「これが・・・魔・・・力がみなぎっておる」
「キョウカ姉さんが捕まえてきた、ミネルバとかいう元人間。てか私、女には本格的に興味ないんで」
ピンと立っていた耳が垂れ下がり、興味のなさを示しているラミー。しかし、ジャッカルは新たな仲間ということで、歓迎しているようであった。
「ファッファッファッ。さてさて、この子の方はどこまで行ってるかな?」
クルクル回りながらシリルが入れられているケースの前にやって来るラミー。そのシリルの体には、ある異変が起こり始めていた。
「お?模様が出てきた」
十字架にかけられたような姿勢になっているシリル。彼の右腕に、うっすらとではある
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