フェイス・・・起動
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第三者side
「ゲヘ、ゲヘ、ゲヘヘヘ!!」
響き渡る不気味な笑い声。冥府の門ギルド内にある制御室では、一人の老人と悪魔が巨大な球体の前でフェイス計画のための作業を着々と進めていた。
「元議長様?ジェラールの行方はわかりそうですかな?」
「待て!!今は集中しとるんじゃ!!」
けしかけるフランマルスに怒鳴りながらモニターを叩くのは、シリル、エルザ、ミラが冥府の門に捕まる原因となったクロフォード。
「集中」
指をピコピコさせて意識を集中させるクロフォード。彼はそう言うと、再び作業へと戻っていく。
「ワシの超古文書をリアルタイムリンクさせ、大陸中の魔導士を検索しとる最中じゃ」
フェイスの鍵となっている三人の元評議院の一人、ジェラール・フェルナンデス。彼以外の二人の元評議院が殺されてしまった今、冥府の門は彼一人を見つけることに集中できる状態なのである。
「ジェラールさえ殺せばフェイスが起動できるのです!!その力はおいくらか!?おいくらか!?」
「必ず見つけ出してくれるわい」
躍起になってジェラールを探す二人。現在キョウカがエルザから彼の情報を聞き出そうとしているが、なかなか口を割らないため、元議長にすべてを託している格好なのである。しかし、エルザはジェラールの居場所を本当に知らないため、答えたくとも答えられないのが現実なのだが、キョウカはそれに気付かない。いや、気付いているが、彼女をいたぶるのが楽しくて、続けているだけなのかも知れないが。
「どうだ?そっちの成果は」
忙しなく手を動かしている元議長とそれを見ているフランマルス。彼らのいる部屋に、先程までラミーとシリルたちを観察していたノーランが入ってくる。
「これはこれはノーラン様。今元議長様がジェラールの居場所を探しているところですよ」
「キョウカがエルザで遊んでるからな。あんたしか頼れる奴はいないわけだ」
薄々キョウカが情報を引き出すよりも人間の女で遊びたいと思っていることを彼はわかっていた。なので、唯一の頼りである元議長の様子を見に来たのである。
「それはそうと、あなたもあの子供を使った実験は、うまくいってるのですかな?」
「さぁ・・・何とも言えないな」
ノーランはラミーに指示を出し、シリルにあることを行っている。しかし、それが成功するか否か、それは本人にすらわからない。
「ん!?」
二人が何気ないことを話していると、部屋に発信音のようなものが響き渡る。
「おお?元議長様?どうしたんです?」
「何か進展があったか?」
「黙れ!!黙れ黙れ!!」
すぐさま元議長の横に立ち並ぶフランマルスとノーラン。元議長クロフォ
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