Chapter T:to the beginning
第04話:そして始まりへ
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た事が大きい。
「ダンジョンへ行ってきたのでしょう?どこまで行ったのかしら?」
「89階層だ。もっと先へ進みたかったのだがね...」
初めて二人が邂逅した時と同じように、優雅に葡萄酒を片手に談笑する2人。
オッタル達をはじめとした【フレイヤ・ファミリア】でも最上位の冒険者達は、ベイと手合わせをする為に席を外している。どうやら先日の敗北でオッタルの闘志に火が付いたようで、先程ラインハルトに手合わせを申し込んできたのだ。当然側に控えていたベイやシュライバーがラインハルトの手を煩わせる事は無いとやる気になり、現在監督役にエレオノーレをつけている。シュライバーはスイッチが入るといけないので影に入って貰っている状態だ。
「それで、今日はどういう用件かしら?」
雑談も終わり、フレイヤの方から本題に入る。ラインハルトとの時間を愉しみたいのはやまやまだが、ラインハルトの用事を遅らせるのは忍びない。そんな乙女な心情を知ってか知らずか、ラインハルトの方も直ぐに商談用に気持ちを切り替えた。
「単刀直入に言うと、女神フレイヤよ、卿に我々との契約を申し込みにきた。」
「良いわよ。許可するわ。」
だが、内容を確認もせずにフレイヤは即了承。これには流石のラインハルトも驚きを隠せない。
「まだ内容は言ってはいないのだが?」
「貴方が持ってきた契約だもの。全てOKしてあげるわ。」
「…まあ良い。内容の確認をしようか。話はそれからだ。」
将来的に眷属になって欲しい相手に対する譲歩。つまりはそういうことなのだろう。少なくともラインハルトは自分自身にそう言い聞かせ、予め準備していた契約内容を記した紙をフレイヤへ差し出す。
ラインハルトがフレイヤに提示する内容は以下の通りだった。
・黒円卓がダンジョンで活動する際の後ろ盾となる事。
・ギルド、もしくは【フレイヤ・ファミリア】に出された冒険者依頼の斡旋。
・黒円卓が取得した魔石、怪物の宝の換金の仲介。
・対価として、冒険者依頼の報酬、及び魔石の換金額の3割を【フレイヤ・ファミリア】へ納金。
・ラインハルト以外の黒円卓のメンバーにおいて、同意が得られた場合のみ【フレイヤ・ファミリア】の眷属との手合わせの権利を与える。
要は、黒円卓がダンジョンで活動するのを手伝ってくれれば、金と眷属のステータスアップをやる、という内容だ。
「あら、随分と面白い内容ね。」
フレイヤは少しは自分たちに不利な内容かと思っていたのだが、むしろこれはフレイヤ達の一方的な儲け話である。
「これは契約なのでしょう?ギブアンドテイクの配分がおかしくないかしら?」
「構わん。ダンジョン攻略の為にも我々がダ
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