Chapter T:to the beginning
第04話:そして始まりへ
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結局、90層に続く階段も縦穴も見つからず、ラインハルト達黒円卓一行は地上へのとんぼ返りを余儀なくされた。
死ぬまでにダンジョンをクリアしなければ罰ゲームとなる。
クリアの為に獣殿というチートになり、更には黒円卓の主力ともいえるメンバーを連れているが、先に進めないのであれば幾ら強くても意味が無い。
帰りの道中はシュライバーとベイに好きに暴れさせている間、ラインハルトはずっと考え事をしていた。
「(ダンジョンは100層まで。89階層より先に進むための何かしらのトリガーが有るのか?)」
考えられる可能性は3つ。
一つは単純に火力不足。聖槍の一撃で地面に穴を開けようとしたが貫通できなかったので、もしそうであれば創造、それこそ流出を使わなければなるまい。
2つ目はダンジョンの何処かに90階層以降へ続く抜け道、もしくは階段を出現させるための装置がある事。これが一番現実的である。実際、ラインハルト達は縦穴を使って89層まで来たので、殆どの階層は見ていない。
最後の可能性は、特定の誰かしか通れないという事。これが正解ならば絶望的だ。ラインハルト達以外でダンジョンをクリアできる逸材がこの世界にいる可能性など皆無である。オラリオ最強の冒険者であるオッタルですら手も足も出なかったのだ。ダンジョンのクリアは諦めるしかない。
「(いや、確実に最強になる奴ならもしかしたら...)」
前世の記憶ではあくまでラノベ数巻分の知識しか無いが、確か成長促進スキルとか色々持ってた気がする。そもそも主人公ってのは最終的にその作品で最強になるし(偏見)。
「(そうと決まれば暫くは主人公の...ベルだったか。そいつを見つけて育成するのが主になるな。)」
今後の方針は決まった。
あとは主人公以外の強い冒険者も揃えたいところだ。他のファミリアから引っ張ってくるのは難しいから、基本的には元冒険者か人数が少ない零細ファミリアの有望な新人が妥当だろう。
そして今後生活していくうえでの資金が必要だ。
しかし、自分たちは冒険者登録もしていなければファミリアに入っている訳でも無い。ギルドでの魔石の換金は難しい。かと言って商業系ファミリアとの繋がりもあるわけではない。
「(…という事は、困ったときの神頼みか)」
???
「あら、また来てくれたのね。嬉しいわ」
「なに、少々頼みたい事があったのでな。構わんかね?」
ダンジョンから戻ってきたラインハルトはバベルの頂上、フレイヤのもとを訪れていた。
もともとラインハルトが顔見知りの神がフレイヤしかいなかったこともあるが、【フレイヤ・ファミリア】がオラリオでも一位を争う探索系ファミリアであるというのは事前に調査済みだっ
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