第38話 尾行
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「はい?」
佐天はその視線に疑問符を浮かべた。
「はいはい!そこまでよサソリ」
手をパンパン鳴らしながら御坂が止めに入った。
電撃をビリリと放っている。
「.........」
サソリは察したように御坂を睨みつけると掴んでいた手を離して盗撮犯をプールサイドに落とした。
「痛いにゃー!」
縛られているため受け身が取れなかった盗撮犯は、盛大に尾?骨から落ちて痺れるような痛みが走る。
しかし、盗撮犯は驚異的な執着心で芋虫のように這いながら、佐天と足元へとやって来て、佐天の履いているスカートを見上げようと動いた。
「えっ!!ちょ、ちょっ!?」
佐天は、足先から冷気を飛ばして盗撮犯をカチンコチンと凍らせた。
人間離れした盗撮犯の動きに思わず身を捩る。
「や、やり過ぎでしょうか?」
「別に良いんじゃない」
凍り漬けにされた盗撮犯をたたきながら御坂が興味無さげに応えた。
「はあ......」
サソリは疲れきったかのように足を投げ出して座り出した。
多分、御坂達が居なかったら確実にこの男を躊躇なく殺していただろうな。
自分の変化に驚く。
「ねえ、黒子。どうにかならないの?サソリは絶対にやりそうにない気がするんだけど」
「うーん、何か物的証拠でも証言でも出れば良いんですけど......この状態ではなんとも」
御坂と白井が悩んでいると
「はい!」
制服に着替えた湾内が勢い良く手を上げた。
おっ、湾内さんが何か目撃して証言を言ってくれれば話は終わりかも!
と期待する。
「わたくしでしたら、サソリさんに盗撮されても構いませんわ!むしろ......して欲しいかと」
顔を赤くしながらピントの外れた事を言っている。
「......悪いですけど、黙っててくださいな」
全く役に立たない情報でした。
「あたし達でサソリの無実を嘘でも良いから証言するのはどうでしょうか?」
「あまりオススメしませんわ。嘘だとバレたらマズイですわよ」
「そうですか......」
がっくりと佐天が肩を落とした。
「仕方ありませんわ。読心能力者(サイコメトラー)に協力してもらい、記憶や思考を観てもらいますわ」
「今日中に可能なの?」
「確か休暇を取られていますので二、三日は掛かるかと。その間は、サソリも拘留という形になりますわね」
「確かオレの写輪眼で奴の記憶を読むことができたな」
ついでに写輪眼には相手を自白に追い込む能力があるのを思い出したサソリが声を出した。
「悪いですが、その眼の能力は未知数の部分が大き過ぎますので客観的な裏付けにはなりませんわ」
写輪眼という未知の能力で手に入れた物証であったり、証言は残念ながら証拠能力を持たないらしい。
「こればっかりは、仕方ないわね。大丈夫よすぐに出
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