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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
外伝 漆黒の修羅(終)
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『邪魔だどけぇえええええいっ――――――!!!!!』

 虚空を舞う要撃級の剛腕、そしてその顔面を踏み台に黒鉄(くろがね)の巨体が舞う。
 そして、空中から突撃砲から銃弾をばら撒くと落下の勢いを乗せて突撃級へと刃を下に突き立て急落下。

 がきぃーーん!!!がごぉおおおおおおん!!!!と乾いた音と超重量の音が重なり合い、真正面の分厚い甲殻が長刀に貫通されていた。
 しかし、第一世代戦術機の超重量による落下エネルギーはそれで止まるはずもなく、突撃級を下敷きにまるでサーフィンのように山の急斜面を下っていく。

 多くの小型種を巻き込み跳ね飛ばしながら――――――。そして、衝突。

 地面を割るような巨大な衝突音、膨大な土煙がもうもうと巻き上がる。その砂塵の膜の中で機影が立ち上がる。

「……ちっ、」

 風が砂塵を払う、砂埃の尾を体に巻き付けた瑞鶴の姿が露わになった。その操縦席で忠亮は吐き捨てる―――限界ぎりぎりまで来ていた長刀は半ばでへし折れていた。

 甲斐たちが殿を務めているというのに相当な数の敵が視界に入りきらんばかり――――敵のいない空白なんぞ殆どありはしない。
 完全に戦線が瓦解している証拠だ。

「……これが生身ならば如何様にも戦えるというのにな。」

 折れた長刀を構える、瑞鶴。こうなっては通常の剣術のモーションデータはまるで役に立たない。
 生身であれば、この丈に近い刀剣……例えば鉈による戦闘術を使うなりなんなりしてどうとでも出来る。

 ――――戦術機の操縦システムの融通の利かなさに腹が立ってくる。

「まぁ、それでも使いようはあるか……」


 うそぶく忠亮、そんな彼の駆る瑞鶴の背後に影――――その影は大腕を振り上げ、瑞鶴の背面に振り下ろした。

 ぶしゃああああ――――――っ!!!
「―――−折れた刃はよく刺さるからな。」

 手の中の長刀を翻した瑞鶴が後方へと倒れるように体重をかけ折れた長刀を突き出した。吹き上がる血しぶきが瑞鶴の機体にかかり、血滴を垂らす。

 顔面を折れた長刀で貫かれ倒れる肉サソリが最後の痙攣とともに息絶える。
 折れた長刀を要撃級の死骸から引き抜く。
 そして、瑞鶴の両足が大地を蹴る。鋼鉄が疾走する、それを向かい打つは有象無象の異形。

 魑魅魍魎の軍団に恐れを超越(こえ)て突撃する。

『おおッ!!』

 突撃砲の閃光がさく裂するたびに赤い噴射が随所で吹き上がり、大地が汚血と肉片に汚れていく。
 しかし、そんなのは些細な事。意に介する必要すらないと言わんばかりに敵は歩を進めてくる。


「――――貴様らから見れば俺たちは無意味な繰り返しをしているに過ぎないんだろうな。」

 突撃砲の連射、弾幕で捌き切れず近づいてき
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