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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第525話】
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まずい――そう過った時には後の祭り。
有坂ヒルトの怒涛の武装ラッシュが始まる。
「うぉぉおおっっ!! 食らえぇぇええっ!!」
轟く轟音と共に放たれる巨大な拳、広い通路の中、自由が効く空中へと逃れるも、今度は北落師門の投擲――その刃に備わったシールド無効化攻撃は絶大で、リミットの掛かっていない軍用機相手でも大きくシールドエネルギーを削り取った。
迂闊に距離を離すんじゃなかった――後悔する女は、ヒルトの放つ武装ラッシュをダメージ覚悟で突き進み、再度接近戦を試みる。
一瞬の間――肉薄する女はすかさずショートブレイドによる一撃を放つ――だが。
「……!?」
ヒルトの反応はそれを更に上回り、後方への瞬時加速で一撃を避け、直ぐ様全身のスラスターによる瞬時加速で肉薄、慣性を殺さず加速のついた掌打による一撃が女の機体【ファング・クエイク】の肩部装甲を砕いた。
「ば、馬鹿、な……!?」
あり得ない――何故私が一方的にやられている……?
だがその問いに誰も答えない、破壊されたアーマーの破片が空を舞う中、吹き飛ばされた女は体勢を整えるべく直ぐ様スラスターを点火。
「……!?」
だが、その隙すら見逃さなかったヒルトによる攻撃。
胴を両断しかねない程の加速力がついた一文字斬りは、圧倒的なシールドエネルギー量を更に大幅に失わせた。
左手にショートブレイドを構え、右手にライフルを持ち発砲――背後を向いているのなら、先程の迎撃は使えない筈――だが、これも女の誤算だった。
一部装甲がスライドして開くとその弾丸をレーザー迎撃によって完全に消された。
閉鎖空間での戦いではファング・クエイクに分がある――その筈なのに全く通用しないどころか、リミットの掛かった機体に手も足も出ない状況は女にとっては悪夢でしかなかった。
「まだっ……!」
まだ諦めるわけにはいかなかった――目標のコアの奪取すら出来ず、危険を犯してまでIS学園に潜入した意味が無くなってしまう。
女にも意地があった、例え名前の無い部隊で、他の部隊に居場所が無く、全てを捨てて、名も無く――それでも、その部隊にある貴重なIS一機を任された自負が。
「……ハァァアアアアッ!!」
女の渾身の一撃――左手のショートブレイドを振るい、右手のライフルは残弾が無くなるまで放つ。
だがその弾丸は全てが迎撃され、左手のショートブレイドもヒルトに腕を掴まれて阻まれた。
「クッ……離せッ!!」
「勝負はもう決した。 ……このまま退けば、問題にはならない筈だ」
「何を甘いことを……!!」
じたばたと足掻き、暴れる女
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