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101番目の舶ィ語
第十五話。最悪の都市伝説
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し、弱体化してるはずのかなめだが、俺には俺と同等の力を持つように感じる。
まさか……!

「なるほどなぁ、『相手を自分と同じレベルまで引き下げる』……それがお前のロアの力か」

レベル99の敵も、同じレベルに落としてしまえば脅威ではなくなる。
つまり、ヒステリアモードになって弱くなったかなめと強制的に同じ強さに俺はさせられているのだ。

「弱くなっちゃえばお兄ちゃんもう戦えないよねー?
合理的ー、最初からこうすればよかった!」

それのどこが合理的なんだ、どこが!
しかし、困ったな。かなめの言う通り今の俺は弱体化している。
マイナス30倍くらいになった感じだ。
いや、マイナス30倍とか、自分で言っといてアレだが意味わからん。

「待て、かなめ! 俺の力を弱めたとしても俺の意思は変わらないぞ。
嫌だからな。俺は!
他の仲間だけを戦わせておいて、自分は高みの見物をするとか、絶対に嫌だからな!」

「それなら心配いらないよ?
お兄ちゃんの仲間達は理亜ちゃんが全部きちんと消して(・・・)あげるから」

消す? 消される?
俺の仲間が、一之江やキリカ、音央、鳴央ちゃん……みんなの力が、存在が消される?

「見てみる? ほら、もうすぐ一人消えるよ?」

かなめがそういった瞬間、機内にあるモニターが点滅して映像が流れる。
そこは俺がよく知っている場所。
学校のグランド。
夜坂学園のではない、一文字疾風がかつて通っていた十二宮中学校の校庭。
そのグランドで、音央がボロボロになりながら誰かと戦っていた。
誰か、そんなのは決まっている。
だが、その現実を認めたくない!
そんなの。そんなの。

「認められるかぁぁぁああああああああ!!!」

つい、叫んでしまうが俺の声は届かない。

『『茨姫の檻(スリーピングビューティー)』??』

音央は校庭の真ん中を走りながら、茨を一本だけ放った。
伸びた茨の蔦が地面にある白い手を薙ぎはらうが、すぐさまにょきにょき新しい手が生えてくる。
あの手はスナオの能力か?
走って近づく音央の足をその白い手が掴み、音央は前のめりに転ばされる。
大量の手が音央に伸びる!

まずい、このままだと音央が……。

映像を見た俺はそこで自身に起きてる変化に気づく。
ドクン、ドクンドクン。
ああ、なる。なっていく。この身体の真芯に血が集まる感覚。
そして、通常のヒステリアモードではない、湧き上がるドス黒い感情もないから、ベルセでもない。
だが、なっていくのがわかる。
自分の女が傷付かれた時に発動する最強のヒステリアモードに。
ああ、俺はなっちまったみたいだな。
『ヒステリア・レガルメンテ』に。
だが、今の俺は弱体化している為、レガルメンテに
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