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101番目の舶ィ語
第十四話。狽フ妹
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として存在できるの。
ネットを介して世界中に存在をアピールするだけで、私達は出やすくなれたんだよ』

かなめの発言に驚かされる。
確かにかなめは人格のスイッチが変わると、包丁をぶんぶん振り回したりしちゃうくらい危険な奴だが、目の前のかなめからは何か、違和感を感じる。
あっちの世界?
それは『前世』だと仮定して。
ネットを介して存在をアピールすることで存在した、ということは……。

「……ロアか?」

『えへへー。正解ー、私は第二のかなめ。『破滅の悪戯妖精(グレムリン)』のロアだよ、お兄ちゃん?』

『私は第三のかなめ。ロアを操る『脚本作り(ブックメイカー)』のロア』

「ロアを三体も持ってるなんて、かなめは大丈夫なのか?」

『えへへ、お兄ちゃんが心配してくれてるー。背徳ぅ』

余計な心配はいらないみたいだな、うん。

『主人格のかなめなら大丈夫だよ。今はね(・・・)。『破滅』の属性を持つ私が表に出やすい今、いつまで無事でいられるかはわからないけど』

「破滅の属性?」

『そのことでお兄ちゃんと話があって出てきたんだよ。
いい、お兄ちゃん? このままいくと、お兄ちゃんの大切な物語……皆んな、死んじゃうよ?』

「死ぬ? アリサに俺はもうすぐ死ぬって言われたことがあるが、それと関係あるのか?」

『『予兆の魔女』の予兆かぁ。確かにそれもあるけど、お兄ちゃんはもうすぐ大切な人を失う。
『破滅』の属性を持つ、大切な人がいなくなる。私にはわかる。同じ破滅を持ってるから』

「何なんだ、その破滅っていうのは」

『破滅することが決まってるロアだよ。物語的にいう悪役。
そうだねー、『シャーロック・ホームズの物語』は知ってるよね?
例えば、その物語(ストーリー)に出てくる悪役、モリアーティ教授とかがそれかな』

「……破滅が決まっているロア?」

『そう。普通、大抵の物語はハッピーエンドに向かって進んでいくんだけど、中には自身を含めて、人やロア、世界をも破滅に導く、そういった物語も存在するんだよ。
有名どこだと『◯◯の大予言』とか、『世界終末戦争(ラグナロク)』とか。
『世界が破滅する』______その類の噂が広まれば広まるほど、その属性を持つロアは強くなるんだよ。
世界のどこかで災害が起きる、世界のどこかで戦争が起きる、世界のどこかで人が死ぬ______そういった事件が起きると、多くの人が噂するからね』

「世界を破滅に導くロア? それって……」

『うん、そう。お兄ちゃんがこれから先、挑むことになる相手もその属性を持っているんだよ。
その相手こそ『最悪の大予言』。アリサさんが視た予兆そのもの。
だから、私は止めに来たんだよ。『不可能を可能に出来る』お兄
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