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万華鏡の連鎖
宇宙戦艦ヤマト異伝
千里眼の実績
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 疲労の蓄積していた我々は厚意に感謝し、彼等と交代して損傷艦艇と機体の修理整備を急ぐ。
 太陽系防衛艦隊は各惑星に着陸し、乗員は体力と気力の回復に努める余裕を与えられた。

 次元回廊の開設作業は、クラッシャー・ダンのチームが担当。
 万能型宇宙船アトラスからの通信連絡は要領が良く、簡潔明瞭。
 チームリーダーと名乗る船長、ダンは優秀な宇宙戦士と知れた。
 クラッシャーの先駆者と聞くが、是非とも部下に欲しい逸材である。


 WWWAの宇宙船、ラブリーエンゼルから再び通信が入ったが。
 お喋りを延々と聞かされ、緊急の用事と称し副総統に代わる。
 ヘスが映った途端、通信は絶えた。

 銀河連合秘蔵品、空間破砕爆弾≪スペース・スマッシャー≫は波動砲を凌ぐ。
 内部から破壊する点は衝撃砲(ショック・カノン)、パルス・レーザー銃に等しい。
 問題は、規模だ。
 下手をすれば、4次元時空連続体を無に帰す。
 伝説的宇宙破壊装置(スペース・デストロイヤー)、ディスラプターの様に。

 次元共鳴波発振装置6基を等間隔、同心円状配置の魔法陣を組む。
 36基が唸り、空間を割る。
 小型宇宙艦が現れ、空間を走査。
 機敏な動作、共通する鮮やかな流星の徽章≪マーク≫が眼を引く。
 続いて数千隻に及ぶ艦隊、援軍が闇の中から現れた。

 見事な操縦技術を披露する編隊を離脱し、1隻が接近して来る。
 大気圏内の飛行特性と航空力学を考慮、流線型の優美な船体《フォルム》。
 蛍光塗料で描かれた流線型の記号書体、『J』の一字が星の光を受けて輝く。

 或いは軽快な偵察巡洋艦《スカウト》かも知れぬが、全長は約100メートル。
 通信表示画面《スクリーン》が煌き、10代の少年とも思える立体映像を映し出す。
 若き勇者の唇が動き、溌剌とした声が流れ出た。

「こちら、クラッシャー・ジョウ。
 惑星アラミス評議会議長、ダンの代理だ。
 銀河連合より艦隊の前方航路確認、周囲の警戒任務を請け負っている。
 2140年代の銀河系から、クラッシャーのチームが派遣されていると聞いた。
 詳細な数値《データ》を確認《チェック》したい、応答を願う」

「こちら、クラッシャー・ダン。
 2140年代のクラッシャーから、2160年代のクラッシャーへ挨拶を贈る。
 俺もWWWAの担当官に協力、次元間通路を開設する任務を請け負った。
 計測データを送信する、コンピュータの認識番号を教えてくれ」

 通信表示画面《スクリーン》の中で、クラッシャージョウが驚愕。
 動揺を隠し切れず、両眼を見開き正面を凝視する。
 視線を外す余裕も無く、通信表示画面《スクリーン》の外へ呼び掛ける。


「タロス!」
 のっそりとした動作
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