235
[8]前話 [2]次話
想えども
君の姿の
遠ければ
眺むは侘しき
夜半の月かな
どんなに想いを募らせようと、ここに彼の姿はない…。
彼は遠く…ここではないどこかへいるのだ。
私など必要もなく…彼は違う場を選んで生きているのだ…。
眺めれば明るい月が照らしている…。
辺りは静かに…ただ蛙の鳴き声と風の音…。
あの月のように…私に彼は遠過ぎて、もう触れることもないだろう…。
片割れの
月ぞ虚しき
わが恋の
行く末までは
遠く照らせじ
窓を見れば月明かり…空を仰ぎ見れば半月が昇っていた。
それは時に虚しく私の心を沈ませる…。
私の恋なぞ結末は解りきっていることなのに…この先どうなってしまうのか知りたくなるのだ…。
それがたとえ…世を憂うことになるとしても…。
だが…このようなか弱い月影では、先は見えまい…。
あの山並みでさえも映し出せぬ光では、もっと遠い未来なぞ照らせようもないのだから…。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ