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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第521話】
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子高生でもたまにしか訪れないこの場所、自身の射撃の腕が鈍らないように時折来ては撃っているのだが――。


「よぉラウラ、銃声がするから誰か居るとは思ったがお前だったんだな!」

「きょ、教官!?」


 まさか有坂陽人が現れるとは思っていなかったラウラ――珍妙な格好も気になったのだが、そこは敢えて触れなかった。


「さて、久しぶりに撃つかな――の前に」


 脇に抱えていたヘルメットを被ると、有坂陽人の顔すっぽりと覆い、バイザーアイに光が点った。

 きょとんと瞬きする中、有坂陽人はアサルトライフルを構える。

 射撃場全体に鳴り響くブザー音、それと同時に投影型ターゲットが表示された、それも得点付きの。

 一旦ラウラは下がる――そして、一斉にランダムに消えたり現れたりを繰り返すターゲット――難易度が最高レベルに設定されているらしく、複数のターゲットが現れたら直ぐに消えるのを繰り返し行っていた。

 射撃場に反響する発砲音、防音用のイヤーマフが無ければ直ぐに鼓膜がダメになるだろう。

 ……それよりも、正確無比な射撃にラウラは息を飲む。

 現れる時間はコンマ単位のターゲットを確実に射抜く射撃能力に圧倒された、無論全部が高得点という訳ではない。

 だがそれでも『確実に』ターゲットに射撃を当てる技術に、ラウラは目が離せなかった。

 そしてマガジンを撃ちきったと同時にセカンドステージの準備が始まる、陽人もアサルトライフルの弾装を装填、構える。

 セカンドステージのターゲットにはテレビゲームの様に一般人として認識されるマイナス得点のターゲットが現れる。

 さっきと同様の最高レベルならばそれすらも現れたら直ぐに消えるという、得点の入るターゲットと同様の行動を行うという事だ、ラウラですら何度も何度も間違って撃ち込み、得点が儘ならないレベル。

 また射撃場内に響き渡るブザー音――さっきと同様にターゲットが現れては消えるを繰り返す――。

 反響する発砲音、ラウラ自身も正直追うのが難しいターゲットを撃ち抜く陽人――それも、今のところマイナス得点のターゲットを撃っていなかった。

 表示されたスコアは加点されてはいくものの、全く減点されていなかったからだ――その凄まじい射撃精度に、ラウラの瞳はキラキラと輝き始める。

 そして、空になったマガジンを捨て直ぐ様装填、どんどん加点されていくスコア――ブザーが再度鳴り響くと射撃訓練が終了した。


『ふう。 まだまだだな、俺も……歳かな』

「なっ……!?」


 ラウラは陽人の言葉に驚く――あれでまだまだだというのなら、私は……。

 しょんぼりとするラウラ、陽人はそれに気付いたのかアサルトライフルの安全装置を入れ
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