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我が剣は愛する者の為に
奪還
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太史慈。
確か弓の名将で孫策の親友とも言われる武将。
弓の得物としていたが、この世界では鉄鞭のようだ。
まぁ、関羽や趙雲などの武将達が女の子になっているのだ。
武器が変わっていたところで驚きはしない。
一刀も太史慈と聞いて驚いているみたいだが、もう慣れたようだ。
俺達は簡単に自己紹介をする。
改めて村に向かって案内させてもらう。
街道からは結構距離が離れていた。

「もうすぐ村が見えてきます。」

先頭を歩いている男性がそう言う。

「ちょっと待ってくれ。」

その前に俺が引き止める。
男性は少し首を傾げながらこちらを向く。

「このまま無策で突っ込んだところで意味がない。
 相手は子供を人質に取っているんだ。
 俺達にも人質を盾にされたら何もできない。」

「確かにそうよね。
 何か策を考えないと。」

俺の言葉に太史慈が同意する。
策を考えようとしてくれていたが既に俺が考えてある。

「策は考えている。
 その前に子供達はどこにいる?」

まずは子供達が掴まっている場所を把握する。

「私達の村から少し離れた所に廃村した村があります。
 賊達はそこを根城にして子供達もそこに。」

「あんた達の村に賊はいるのか?」

「十人ほど見張りで。」

「だとすると厄介だな。」

太史慈は俺の言葉を聞いて疑問に思ったのか聞いてくる。

「何が厄介なの?」

「そう言えば、太史慈は見ていないんだったな。」

俺は最初に男性を助けた場面を思い出す。
あの森で見た複数の人影。
おそらくあれは賊達に違いないはずだ。
助けを求めようとした男性を殺そうとしたが、俺達に助けて貰う所を見て引き下がったのだろう。
それは村人たちの反逆の証以外他ならない。

「あんたを助けた時、森の奥に何人かの人影があった。
 多分、あんたを追ってきた賊だろうな。
 賊達は俺達を見て引き下がった。
 だから、俺達に助けを求めたというのをばれている可能性が高い。
 それを俺達が受けたにしろ、受けなかったにしろ、反逆の意思である事は明白だ。
 早めに決着を着けないと子供達が危ない。」

「そ、そんな・・・・」

自分の行動が子供達の命を奪うかもしれないという事に気がついた男性は顔が真っ青になる。
俺は三人に考えた作戦の内容を伝える。

「まず、村の見張りを何とかする必要がある。
 子供達を奪還してもその賊達が村人を人質に取られたら意味がないからな。
 ここで大事なのは、いかに早く制圧するかに問題がある。
 一人でも逃がしたら本隊の賊に知れ渡り、子供達が危険が及ぶ。
 村に近づいて賊達の位置を把握して、効率よく倒していく。
 できるな?」

「私は問題ありません
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