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我が剣は愛する者の為に
奪還
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ぞ。」

「話を聞いた限り、その策が一番良いと思います。」

星と太史慈は俺の策に同意する。

「でも、俺は木刀だしどうすればいいんだ?」

確かに一刀の木刀では賊を殺す事はできない。
気絶させるのが精一杯だろう。
一刀には悪いがこの作戦には参加する事はできない。

「悪いが、一刀は周囲の警戒を頼む。」

「了解。」

戦力にならないのを自覚しているからか、俺がそう言っても一刀は快く引き受けてくれた。
作戦は決まった。
顔を真っ青にしている男性を何とか立ち直らせ、再び村まで案内させてもらう。
少し歩いた所で、村が見えてきた。
茂みで身を隠しつつ、村を観察する。
剣を常に構えた賊達がちらほらと見える。
普通に循環している者や、村人にちょっかいをかけている者など様々だ。
見通しが良く、賊達の位置を把握するのに困らなかった。
星と太史慈に賊の位置に合わせたべストなポジションを指示する。
二人はその場所にすぐに向かう。
後ろに控えている一刀と男性に待機してもらうように指示する。
二人が配置についた所を確認する。
俺が茂みから跳び出すのが合図になっている。
ちょうど家の影になっている所で賊の一人が村の女性を強姦しようとしている。
それを確認して次の賊の居場所を把握する。
位置を把握して、俺は一気に駆け出す。
氣で強化した足で女性を襲っている賊の背後に移動して、強化した足でその首を力一杯蹴る。
首の骨が折れる手応えを感じる。
賊は横に吹き飛び、ビクビクと痙攣しているがすぐに動かなくなる。
そのまま次の賊の元に移動する。
いきなり現れた俺に驚きながらも剣を構える。
自分が出せる最速の抜刀で賊に斬りかかる。
全く反応する事ができずに、賊の首は切断される。
次の賊は俺が桁違いの強さを持っているのを見て、逃げようとする。
氣で強化した足なので瞬く間に距離を詰め、後ろから斬りつけて賊を殺す。
最後の賊は既に逃げ出していて、森の中に逃げようとしている。
距離離れていて、幾ら強化した足でも今から追っても見失ってしまうかもしれない。
俺は刀を持ちかえ、槍投げをするかのように構える。
左腕を最大まで強化して、賊に向かって投げる。
真っ直ぐに飛んで行った刀は賊の後頭部に突き刺さり、そのまま賊は前のめりに倒れる。
俺のノルマは四人。
星と太史慈は三人ずつだ。
改めて周りを見渡すと、星と太史慈がこちらに向かって歩いてくる。
どうやら無事に制圧したようだ。

「刀を投げるとは、咄嗟の判断とはいえ外れたらどうするつもりですか?」

「練習はしてあるからな。
 自信はあった。」

練習、という言葉に星は疑問に思ったのか聞き返そうとする。
だが、今はそんな事を話している暇はない。


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