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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第520話】
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、その中央にある物体にスポットライトが当たる。
静かに鎮座していた物体――ISだった。
「あぎゃ……ボス、そのISは――」
「我がイルミナーティが製作したIS【ヴァリアント】だ。 私が設計した」
「ウィステリア様自身が?」
「ああ」
再度指を鳴らすと、部屋全体の明かりが点く――と。
「前々から製作していた一号機が完成したから、二人にも御披露目って事でボスが見せたのよ」
「あぎゃ……」
後ろを振り向くとシルバーが立っていた、さっきからライトの操作は彼女が行っていたのだろう――二人はそう思った。
「ウィステリア様、一つお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「良いだろう、スレート」
「ありがとうございます。 ……新しい機体の御披露目はわかりましたが、その機体は誰が乗るのですか? ウィステリア様には【トゥルース】が、シルバーには【フォールス・ウッド】、そしてカーマインにはユーバーファレン・フリューゲルがあります。 ……ですが、他の幹部で女性は【彼女】しか居ないのですが……その彼女用の機体、なのでしょうか?」
矢継ぎ早に告げるスレート、自分や他の幹部を除外したのはISを扱えない大多数の【男】だからだ。
ウィステリアはそんなスレートを見ながら答える。
「いや、この機体は君の為の機体だ」
「……僕、の?」
「……あぎゃ、スレート用の機体か」
驚きの表情を見せたスレート――だが、スレート自身が機体を貰ってもISを使えない事実は変わらない、スレート自身戸惑いを見せるのだが――。
「スレート、触れてみなさい」
「シルバー……。 で、ですが、僕は……」
「ふふっ、騙されたと思って――ね」
シルバーの後押しに、スレートは戸惑いつつも機体に近付く。
ウィステリアは腕組みをし、スレートを見て頷く。
一歩一歩と近付くスレート、触れても何も変わらない――そんな気持ちが過るも、シルバーの後押しもあり、スレートはヴァリアントの装甲に触れた。
その瞬間、ヴァリアントから目映い光が放たれる。
「……あぎゃ、やっぱり……」
カーマインは目映い光を見て思った――ウィステリア・ミストは【男でもISを使える】様にする仕組みを知っていると。
それはつまり、この世界――篠ノ之束並にコアに精通していなければわからないという事実だった。
目映い光が収まると、スレートの身にはISヴァリアントの装甲が纏われている。
「う、ウィステリア様……こ、これは……!?」
「気分はどうだ、スレート?」
「ええ……ええ! 僕に流れ込んでくる様々なISの情報……!」
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