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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第31話
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「おぬし―――どういうつもりだ!?加勢は無用だと言ったはずだ!それに勝負はすでに―――」

ログナー侯爵はケストレルを睨んで声を上げた。

「フフ、”紅き翼”が出て来た以上いつまでも高見の見物をしているわけにはいかなくなったのよ。悪いけど仕事を果たさせてもらうわよ―――このケストレルでねぇ!」

ケストレルが法剣の切っ先を”カレイジャス”に向けるとアンゼリカが率いる領邦軍、ログナー侯爵が率いる領邦軍の双方の機甲兵がケストレルを包囲した。



「貴様、よくも姫様を!!」

「不敬であるぞ!侯爵閣下から離れるがいい!!」

「フウ……雑魚には用はないのよ。死にたくなければ手を出さない事ね!」

機甲兵は挟み撃ちでケストレルに襲い掛かったが

「うわああああっ!?」

「ぐああああっ!?」

ケストレルは凄まじい速さで法剣を振るってドラッケン達を吹き飛ばして戦闘不能にした!



「な、なんてスピード……!」

「装甲を薄くして防御を捨てている事によって、あのようなスピードを出す事も可能なのでしょうね……」

「だが、いくらなんでもあの動きは……!」

その様子を見ていたアリサは驚き、ルイーズは真剣な表情で呟き、ある事に気付いたジョルジュは血相を変えた。



「フン、リーダーであるクロウが去ってもアンタがまだいるって事は大方”V”も未だ貴族連合に手を貸しているのでしょうね。そう言えばアンタにはガレリア要塞で取り逃がした借りが残ったままだったわね?」

「フフ………そんな事もあったわね。でも、もう―――私にはどうでもいいのよ。あなた達との貸し借り―――貴族連合や、メンフィル帝国との外交問題、この帝国の行く末そのものですらね。」

「え……?」

「……どういうことだ。」

ケストレルから聞こえて来たスカーレットの予想外の答えにサラ教官とユーシスは眉を顰めた。



「私はもう”生”にしがみつく理由を失くしてしまった。鉄路を通すため、私の家と故郷を根こそぎ奪い去ったあの男――”鉄血”の心臓と頭を”C"が撃ちぬいたあの日にね。」

「あ…………」

「今の私は死に場所を探すだけの歩く(しかばね)も同じ―――だから、会いに来たのよ。私の最期に相応しい相手―――その”灰色の”王子様にね。」

「………………」

(うふふ、ご主人様の事だから、身を挺してでもあの女を助けそうね♪)

(ふふふ、そしてその後あの女性の心を奪うという寸法ですか。)

(さ、さすがに後者はありえないと思うのですが…………)

(マスターならありえると思います。ですが死に場所を探す彼女にとってはそれが一番いいかもしれませんね……)

(……頑張って、リィン
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